障害者雇用率未達成の企業の経営者が考えるべき3つのこと

障害者雇用率未達成の企業の経営者が考えるべき3つのこと

2020年09月15日 | 企業の障害者雇用

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障害者雇用率が2.3%に上がることが、令和3年3月にほぼ決まりそうです。このコロナ禍にも関わらず、障害者雇用が上がるということは、どのようなことを意味しているのでしょうか。

ここでは、まず、障害者雇用が上がっている背景について、続いて、現在の障害者雇用の採用マーケットの状況についてお伝えしていきます。そして、企業の障害者雇用が求められる中で、どのように障害者を戦力化できるのかについて考えていきたいと思います。

コロナ禍でも予定通り上がる障害者雇用

現時点での「障害者雇用率」は、2.2%。この雇用率に引き上げられたのは、2018年4月のことでした。この2018年4月に雇用率が、それまでの2.0%から2.2%に上がっただけでなく、同時に、それから3年を経過しないうちに0.1%引き上げられることも発表されていました。

3年以内の時期が明確に示されていないため、多くの企業では、この雇用率アップを見込みながら、障害者雇用の準備を進められてきました。特に、大企業では、雇用率が0.1%上がるだけでも大きな人数になりますので、その準備は何年かにわけておこなわれることも珍しくありません。

いつ、0.1%引き上げになるのかという点については、労働政策審議会障害者雇用分科会で検討がおこなわれてきました。2020年3月末に開催された第96回同分科会では、「2021年(令和3年)1月に引き上げる」という案に、公益代表、使用者代表、障害者代表のそれぞれの委員から賛成が示されていましたが、労働者代表からは、「新型コロナの影響を受け、状況を見据えて慎重に考えていくべきだ」という意見が出されています。

その後、新型コロナによる経済や企業への影響が大きくなってきこともあり、当初予定されていた「2021年(令和3年)1月の引き上げ」に関して、7月、8月の労働政策審議会においては、「同年3月」へと後ろ倒しする案が出され、令和3年3月案が浮上しました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、いろいろな分野における支援策や施策の延期がおこなわれてきているにも関わらず、「障害者雇用率の引き上げ」は、当初計画していた、2021年1月よりも2ヵ月遅れたとはいえ、年度内に実施されることになります。この背景には、障害者雇用が順調に進んできているということを示しているものと考えられるでしょう。

障害者雇用の状況は、2019年6月1日時点で報告された「令和元年障害者雇用状況の集計結果」が最新のものとなっています。その結果では、雇用されている障害者は56万608.5人で、雇用数は16年連続で過去最高を更新したことが発表されています。

出典:労働政策審議会障害者雇用分科会(厚生労働省)

また、ハローワークにおける障害者の職業紹介状況も増加しており、就職件数は10万3,163件と10年連続で増えています。新規求職申し込み件数も21万1,271件で、19年連続で増加しています。

出典:労働政策審議会障害者雇用分科会(厚生労働省)

このように障害者雇用が進んできた理由には、障害者雇用に対する社会的な認知が広がったこと、国がおこなってきた「障害者の推進」が成果を出していること、企業ごとのニーズに合わせた支援ができていることなどの影響が大きいと考えられます。

雇用納付金を払っていても、解決にはならない

障害者雇用率が未達成の場合、企業には未達成の雇用障害者1人あたり月額5万円の障害者雇用納付金を支払う必要があります。

これは、企業が障害者雇用をすることが、障害者雇用促進法で定められているからです。この法律の中では、「障害者雇用率制度」が設けられており、全従業員に対し一定の割合にあたる人数、障がい者を雇用することが求められています。しかし、障がい者雇用が進んでいない企業もあり、その場合には、法定雇用未達成の障がい者の人数分を「納付金」として納めることになります。

「障害者雇用納付金制度」は、「障害者法定雇用率」と「納付金制度」で構成されています。その目的は、障がい者を雇用するうえで、事業主の経済的負担の調整をはかることと、全体の雇用水準を引き上げることです。

企業が障がい者雇用に取り組む場合、障がい者が働きやすいように、作業施設や設備の改善や、特別の雇用管理などが必要になることがあります。このような経済的負担がともなうアンバランスの解消や、事業主たちが共同して障がい者雇用を進めていかなければならないという社会的連帯責任の理念に基づき成り立っています。

ですから、雇用できていない分の納付金を支払っているからと言って、障害者雇用が免れるわけではありませんし、どちらにしても障害者雇用を進めることが求められているのです。

一方で、多くの企業で障害者雇用が進められているので、障害者雇用の採用マーケットは、年々厳しくなっています。特に、最近は精神障害者の雇用が増加していますが、身体障害、知的障害の雇用は精神障害に比べると微増となっています。

それは、障がい別の割合を見ても、それがわかります。その数は、2009年度(平成21年度)の1万929件から2019年(令和元年)の4万9,612件へと、約4.5倍となっており、職業紹介のうちの半数が精神障がい者となっています。

出典:労働政策審議会障害者雇用分科会(厚生労働省)

このように精神障害者の雇用が増加した背景には、いくつかの要因があると考えられます。

まず、企業の障害者雇用が進んできて、身体障害・知的障害の方の雇用がかなり進んできていることです。つまり、働ける身体、知的の障害者はすでに働いているケースが多く、そのため障害者雇用の中では遅れていた「精神障害者の雇用」が、今、増え続けているのです。

精神障害者が障害者雇用としてカウントされるようになったのは、2006年(平成18年)からです。精神障害者の雇用は、障害者雇用の中では経験も少なく、職場定着が他の障害種別よりも難しいといわれてきたこと、すでに社内にメンタル面でサポートが必要な社員がいることも多く、敬遠されることが多くありました。

しかし、最近では、精神障害の職場定着の取り組みが進みつつあり、雇用ノウハウも蓄積されてきたこと、また、採用マーケットの関係から、採用する企業も増えつつあります。「発達障害」への社会的認知が広がったことの影響も大きいでしょう。

そして、このような精神障害者の雇用受け入れは、今まで精神障害の手帳を取得しないで就職を目指そうとしていた障害者の方にとっても、手帳を持つことで配慮を受けながら働きたいと考えるきっかけになり、「障害者枠」での就職を目指そうとする人の増加につながっているとも言えます。

法定雇用率の基準値となる「障害者雇用率」は、日本で雇用されている労働者や障がい者の総数、失業者数から、法定雇用率が算出されています。精神障害者の雇用が増えるということは、「障害者雇用率」の算定式の数が大きくなることにつながり、つまり、「障害者雇用率」が、今後も上がっていくことが想定されることになります。

現状で、障害者雇用が達成できない、だから障害者雇用納付金を支払って、とりあえず凌ごうとしても、どんどん採用マーケットで働ける人材から雇用されていくことになりますし、雇用率も上がっていくことが予想されます。先延ばしにしてよいことはないのです。

障害者を戦力にするという発想

しかし、障害者雇用をすることは人件費もかかるし、社員の負担も増える、だったら障害者雇用納付金を支払っていたほうが効率がよいのではと考える企業があります。

このような考え方をしている会社は、人材活用があまり上手にできていないかもしれません。障害者にできる仕事は何か・・・という視点からの仕事を作っていると、どうしても定形的な業務になりがちだったり、あまり生産性のある業務を担当してもらうような体制や仕組みを作ることはできないからです。

でも、企業の中を見てみると、もっと顧客の数を増やしたい、社会的な認知度をあげたい、オンラインで活用できる営業ツールがほしいなどのニーズはあるはずです。また、社内では人手が足りなくて、外部に外注しているような仕事はないでしょうか。WEB広告に毎月大規模な投資をしているのであれば、自社で発信していく方法を一部切り替えることによって、コストが減らせるとともに、将来的にも資産的な価値のあるものを構築できる場合もあります。このようなニーズのある仕事を障害者雇用に割り当てることができるはずです。

もちろん今あげたすべてをそのまま障害者に渡して、すぐに仕事として一人で切り盛りすることは難しいかもしれません。しかし、会社の事業内容にあった必要な仕事を作り出すこと、そして、それに合わせた適切な仕組みを作っていくことができれば、障害者を戦力化することは難しいことではありません。

障害者雇用は、企業の成長に資する仕事の担い手となるよう人材育成し、戦力とするのであれば、CSRのためのコストとして考えるのではなく、投資とすることもできるのです。

まとめ

障害者雇用率未達成で、障害者雇用納付金を支払っている企業の経営者の方に考えてほしい点について、3つの点をまとめました。

コロナ禍で、いろいろな分野における支援策や施策の延期がおこなわれてきているにも関わらず、「障害者雇用率の引き上げ」は、ほぼ予定どおりにおこなわれるということは、障害者雇用が順調に進んできている、そして、今後もあがり続けるであろうことを示していると言えるでしょう。

障害者雇用をすることは人件費もかかるし、社員の負担も増える、だったら障害者雇用納付金を支払っていたほうが効率がよいと考えるかもしれませんが、企業の雇用率がますますあがる中、採用マーケットは厳しくなっていきます。今、採れている人材が、1年後、2年後に採用できるとは限りません。それよりも会社に必要なニーズを洗い出し、その仕事ができる人材を早く育成して、戦力にするほうが、企業にとってのメリットも大きくなることでしょう。

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