【発達障害】上司や同僚が知っておきたい職場のQ&A その1

発達障害の人や発達障害の傾向がある人が職場にいると、本人も苦労していますが、実は周りの人々も、その言動や扱いをどうしたらよいものかと、戸惑っていることが少なくありません。

お互いに変に気をつかってしまうことによって、お互いに誤解や勘違いをしてしまうこともよくあります。発達障害の苦手さをどのようにサポートして、得意な分野を仕事として活かすためにはどんなことをすればよいのかを見ていきましょう。

周りが気になって仕事に集中できない、打ち合わせ内容を覚えていない、仕事中にキョロキョロしていて落ち着きがない、気分の浮き沈みが激しいなどの状況に、どのように対応できるのかについては、次の記事をご覧ください。
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【発達障害】上司や同僚が知っておきたい職場のQ&A その2

職場の同僚や部下が発達障害かもしれない

職場の同僚や部下が発達障害の特徴に当てはまるように感じて、気になる、どのように対応したらよいのかという質問は、障害者雇用のことを話すときに、多くの場合、話題に登ります。

そのような時には、まず本人が発達障害(または発達障害の特性)の自覚があるのかを確かめてみましょう。自覚があり、もし本人も悩んでいたり、生きにくさを感じているようであれば、最初は会社の産業医やカウンセラーのアドバイスを受けるようにすすめてみましょう。

そこで、やはり発達障害の疑いがあるようであれば、次の段階として発達障害の専門医の診察を受けるようすすめることができるでしょう。できれば、大人の発達障害に関する臨床経験が豊富な医療機関を訪問すると話がスムーズに行くことがあります。

ちなみにもし、発達障害の疑いがあり、障害者手帳の有無を確認したい場合には、個人的なプライバシーに関することで慎重に物事を進めるようにすることが必要です。どのように確認すればよいのかについては、下記の記事をご覧ください。

社内に障害者手帳を持っているかどうか確認したいときの手順や気をつけるべき点についての詳細は、こちらから
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社内に障害者がいるかどうかを確認したいときに行う手順とは?

仕事上のコミュニケーションに問題がある

チームを組んで、一緒に共同作業することが苦手な社員がいます。コミュニケーションや情報交換をとりながら進めていくことが求められる業務ですが、人間関係のトラブルが絶えず、情報共有にも支障が出てしまいます。どのようにしたらよいでしょうか。

まずは、専門医の診察を受けてもらうことができるのであれば、受診してもらいましょう。もし、発達障害という診断が出たのであれば、本人の同意のもとに、上司や同僚にその事実を知らせ、発達障害の特性を正しく理解してもらうこともできます。

このような場合には、問題の当事者には特別な悪意や感情があるわけではないことを職場の共通認識として、伝えることができるでしょう。可能であれば、コミュニケーションの多い業務よりも、1人で担当できる業務を割り振ったり、他の社員を指導したりする必要のない仕事を任せたほうがよいかもしれません。

トラブルの解決例としては、次のようなことが考えられます。
【トラブルの元】
会話がうまくいかない・・・会話が食い違ってしまい、指示がうまく伝わらない。
【解決策】
指示のポイントだけを整理して伝える。

【トラブルの元】
常識がわからない・・・言葉づかいが悪かったり、上司に敬語を使うことができない。
【解決策】
誰に、どのような口調で話かけたらよいのかを指導する。

【トラブルの元】
臨機応変がきかない・・・規則が守られなかったり、状況の変化に、怒りだす。
【解決策】
規則は変わることや状況は変化することもあると、教えていく。

トラブルの1つは小さなことです。一つ一つ丁寧に指導して、解決していくことが求められます。

時間にルーズでスケジュール管理が苦手

ある社員は遅刻が多いせいか、仕事が片付かず、残業も長時間に及んでいます。取引先とのアポイントの時間を忘れてしまって、問題となったこともあります。時間にルーズな社員を改善する方法はあるでしょうか。

発達障害の特徴のひとつに時間の管理が苦手というものがあります。時間に対する認識がぼんやりしていたり、予定が把握できない、それぞれの用件の重要性を判断することが困難だったりします。このようなケースでは、スケジュール表の活用を教えたり、アドバイスするのが有効的です。

スケジュールは月単位、週単位、時間単位などに分類して、やらなければならないことを書き込み、その上で重要度・緊急度ごとに分類します。これをいつでも目にする場所に置いておき、いつも確認するように習慣化すると効果的です。

【スケジュール管理が苦手な社員へのサポート】
・優先順位付けを習慣化して、重要度に違いがあることを理解できるようにする。
・スケジュール表を活用するときには、本人と一緒に上司もチェックすると効果的。
・仕事の場面において、できる限り視覚的に示したり、構造化することによって、仕事がしやすくなる。

忙しくなるとあせってしまい仕事が手につかない

仕事が立て込んでくると、目に見えて作業効率が低下する部下がいます。突発的なトラブルなどにも弱く、そうした場面に直面すると、ただあたふたしてるだけで、対応ができない状態になります。どのように対応したらよいでしょうか。

発達障害の人は、一般の人に比べてストレス耐性が弱い傾向があるとされています。基本的には、大きな緊張感やプレッシャーなどが重なるストレスの多い業務ではないものを担当するのがよいのですが、職場によっては、なかなか難しい場合も多いでしょう。

そのような場合には、管理者や上司がしっかりとスケジュールを組みながら業務を担当させ、当人に過度なストレスがかからないようにコントロールすることが大切です。または、チームで責任を分担させることによって、個々人に係る責任の量を調整できるような体制を組むこともできるかもしれません。

ストレスの原因と対策は、次のようなことが考えられます。
【ストレスの元】
仕事の段取りができない
【解決策】
仕事に締め切りを作り、1つの段階ごとに作業するように指導する

【ストレスの元】
作業効率が悪い
【解決策】
仕事の優先順位を決めて、順位の高いものから作業するように促す

【ストレスの元】
思ったことをその場で口にしてしまい、怒られる
【解決策】
思ったことはまずメモを取り、1回周囲の人に確認してから言うようにする

【ストレスの元】
失敗すると気持ちが切り替えられない
【解決策】
気持ちの切り替えができないときには、その都度、具体的な反省点をあげ、次から気をつけられるようにする

周囲にいる上司や同僚が、発達障害の人がストレスに弱いことを認識し、事前に対応することによって、お互いのストレスの量を減らしていけるように心がけるとよいでしょう。

まとめ

発達障害の人や発達障害の傾向がある人が職場にいるときに、上司や同僚が知っておきたい質問について考えてきました。

今回は、職場の同僚や部下が発達障害かもしれないとき、仕事上のコミュニケーションに問題があるとき、時間にルーズでスケジュール管理が苦手な場合、忙しくなるとあせってしまい仕事が手につかないなどの状況に、周囲の人たちが配慮したり、どのように対応できるのかを考えてきました。

どのようなケースもお互いのコミュニケーションがとても大切になります。一方的に、何も言わないで配慮してしまうのは、相手に伝わらないばかりか、誤解を生じさせてしまうことにもなりかねません。適切な配慮やサポートをすることで、お互いが気持ちよく働けるようにしましょう。

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