【職場で一緒に働く】精神障害の特徴と接し方のポイント

【職場で一緒に働く】精神障害の特徴と接し方のポイント

2020年06月22日 | 障害別の特性・配慮

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精神障害は、特別な人がかかるものではなく、だれでもかかる可能性のある病気です。人間は生きていると、さまざまなスト レスや困難なことにぶつかることがあります。多くの場合は、そうした状況から回復しますが、いくつもの問題が重なり合うと、心のコントロールがうまくいかずに、精神疾患になることもあります。

ここでは、障害者雇用の対象となる精神保健福祉手帳の対象となる主な精神障害の症状と特徴、接し方のポイントについて見ていきます。

精神障害者は思っているよりも身近にある?

令和元年版の障害者白書によると、精神障害者数は、20歳未満では男性が17万8千人で、女性が10万4千人、20歳以上では男性が155万1千人で、女性が236万8千人となっています(2017)。つまり日本全体で420万人の精神障害者がいて、その割合は約30人に1人いる計算になります。

また、65歳未満の労働人口からみると、男性は118万7千人(46.4%)、女性137万9千人(53.9%)と、約250万人がいますが、日本の精神障害の方の数は増加傾向にあります。その理由といては、長引く不況などによる労働環境の悪化や、生活不安などのストレスの増加が原因と考えられており、うつ病、気分障害の患者数も増えています。

精神障害で、日常生活や社会生活への制約がある人には、精神保健福祉手帳が交付され、自立や社会参加の促進を図るサポートを受けることができます。障害者手帳を活用して働くのもその1つです。

では、具体的にどのような精神障害があるのか、見ていきましょう。

統合失調症

統合失調症は、脳の神経ネット ワークの働きがなんらかの原因で うまく機能せず、さまざまな情報をまとめることができなくなる病気です。100人に1人がかかるともいわれ、青年期などに発症することが多いようです。発症の原因は、はっきりとは分かっていませんが、幻覚や妄想が主な特徴的な症状で、その他にもいろいろな生活のしづらさが障害として表れます。

症状と特徴

統合失調症には、陽性症状と陰性症状があります。

陽性症状

・幻覚(主に幻聴)や妄想(主に被害妄想)
・自分の感情や行動が、だれかに「させられている」と感じる
・自分の考えを周囲に知られていると感じる

陰性症状

・やる気が起こらない
・感情の表出が乏しい
・記憶力や注意力、判断力が低下する

接し方のポイント

統合失調症は脳の病気であることを理解し、病気について正しい知識を学ぶ必要があります。幻聴や妄想などの症状については、薬物療法が主な治療となるため、服薬が大切となります。

社会との接点を保つことも必要で、病気と付き合いながら、働くことができます。しかし、ストレスや環境の変化に弱かったり、一度に多くの情報が入ると混乱することがありますので、適切な配慮や、伝える情報は紙に書くなどして、ゆっくり具体的に伝えることが大切です。

また、症状には波があります。症状が強い時には無理をさせず、早めにしっかりと休養をとることや、主治医の受診を促すことができます。

気分障害

気分障害とは、気分が極端に沈んだり、ハイ(躁状態)になったりするもので、気分の波が主な症状として表れる病気です。うつ状態のみの場合はうつ病、うつ状態と躁状態を繰り返す場合には、双極性障害(躁うつ病)と呼ばれています。

うつ状態では気持ちが強く落ち込み、何事にもやる気が出ない、疲れやすい、考えが働かない、自分が価値のない人間のように思える、死ぬことばかり考えてしまい実行に移そうとするなどの症状がでることがあります。

一方、躁状態では気持ちが過剰に高揚し、普段ならあり得ないような浪費をしたり、ほとんど眠らずに働き続けたりすることもあります。ちょっとした事にも敏感に反応し、他人に対して怒りっぽくなったり、自分は何でもできると思い込んで人の話を聞かなくなったりすることもあります。

躁状態のときだけを見ていると、本人も周囲も気分障害とわからないことも多く、振り回されてしまうこともあります。

症状と特徴

うつ状態

・抑うつ気分
・意欲の低下
・自信の喪失
・自責感情
・将来への悲観、不眠、食欲低下 など

躁状態

・気分の高揚
・過剰な自信
・攻撃的になる
・買い物などの浪費行動 など

接し方のポイント

気分障害では、感情のコントロールがとれないことで、自分の意志で思うよ うな行動をとれず、自己嫌悪や悲観を繰りかえすことがあります。専門家の診察の上で、家族や本人、周囲の人が病気について理解することが大切です。また、投薬治療をしながら十分な休養をとらせるようにし、うつ状態の時は無理をさせないようにします。

うつ病の時は、物事の見方、考え方が偏っている場合があり、考え方の幅を広げたり、別の角度からみたりする認知行動療法が有効的と言われています。躁状態の時は、金銭の管理、安全の管理などに気を付ける必要があります。対応が難しい時には専門家に相談しましょう。

また、自分を傷つけてしまったり、自殺に至ったりすることもあるため、自殺などを疑わせるような言動があった場合には、本人の安全に配慮した上で、速やかに専門家に相談するよう本人や家族等に促すことも必要です。

てんかん

1000人に5人~8人が発症するといわれており、「てんかん発作」を繰りかえし起こす病気です。 てんかん発作は、脳の一部の神経細胞が突然一時的に異常な電気発射を起こすことにより生じます。原因は、 脳になんらかの障害や傷があることで起こる場合や、原因不明のこともあります。

症状と特徴

何らかの原因で、一時的に脳の一部が過剰に興奮することにより、発作が起きます。

発作には、けいれんを伴ったり、突然意識を失う、意識はあるが認知の変化を伴う、急に動きがとまってボンヤリするなど、様々なタイプがあります。症状は 基本的に一時的なもので、発作がおわると元どおりの状態に回復します。

接し方のポイント

多くの場合は、適切な抗てんかん薬を服用することで発作は抑制されるので、社会生活に問題はありません。発作が起こっていないほとんどの時間は普通の生活が可能なので、発作がコントロールされている場合は、過剰に活動を制限する必要はありません。発作を予防するためには、きちんと服薬し、規則正しい健康的な生活を送ることが大切です。

周囲の人は、専門家の指導の下に内服治療を行うことで、一般的な生活が送れることを理解した上で、過剰に活動を制限せず能力を発揮する機会を与えることができるでしょう。

高次脳機能障害

交通事故などの脳外傷や、などで
交通事故や脳血管障害(脳梗塞、くも膜下出血)などの病気により、脳の一部が損傷さ れたことによって起こる障害です。身体のケガや病気の症状とはちがい、外見から分かりにくいため、「見えない障害」とも言われています。時として、本人も周囲の人々も気付かないこともあります。

症状と特徴

記憶障害

すぐに忘れてしまったり、新しい出来事を覚えたりすることが苦手なため、何度も同じことを繰り返したり質問したりすします。

注意障害

集中力が続かなかったり、ぼんやりしてしまい、ミスが多くなります。また、同時に複数のことを行おうとすると混乱したりします。

遂行機能障害

自分で計画を立てて物事を実行したり、効率よく順序立て行なうことが困難です。

社会的行動障害

感情のコントロールが苦手なことが見られます。

ささいなことでイライラしてしまい、興奮しやすくなります。また、こだわりが強く表れたり、欲しいものを我慢したりすることができません。思い通りにならないと大声を出したり、時に暴力をふるったりすることがあります。

病識欠如

上記のような状況を認識できず、本人はできる(できている)つもりで行動してトラブルになることもあります。

失語症

失語症(聞くこと・話すこと・読むこと・書くこと)に関して、何らかの障害を伴うことがあります。

接し方のポイント

脳の損傷の治療は難しく、それぞれの障害の特徴にあわせた対応が必要になります。

例えば、記憶障害の場合には、手がかりがあると思い出せるので、手帳やメモ、アラームを利用することができるでしょう。注意障害は、短時間の集中を保つためにこまめに休憩をとる、ひとつずつ順番にやることで、集中力を維持できるかもしれません。遂行機能障害の場合には、日課を定め時間を決めて行動する、スケジュール表を見ながら行動したり、チェックリストで確認することもできるでしょう。

まとめ

精神障害に含まれる障害の特徴と接し方のポイントについて見てきました。

精神障害は、特別な人がかかるものではなく、だれでもかかる可能性のある病気です。しかし、実際に職場で精神障害になった人がいると、どのように接したらよいのかと悩んでしまうことが少なくありません。特に、病気になる前の状態や活躍していた姿を知っているとなおさらです。

しかし、それぞれの精神障害の特徴があり、適切な接し方をしないと、症状が悪化してしまったり、時には取り返しのつかない状況を引き起こしてしまう可能性もあります。職場における適切な配慮とともに家族、主治医等の連携が大切になってきます。

 

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