障害者雇用の業務切り出しがうまくいかない企業の3つの特徴

障害者雇用の業務切り出しがうまくいかない企業の3つの特徴

2022年11月7日 | 企業の障害者雇用

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障害者雇用に取り組む企業が課題に感じることが多いのが、「障害者に任せる仕事がない」ということです。

障害者雇用の業務の切り出しがうまくいかない企業がやりがちな3つの失敗例を見ていきます。

業務の切り出しで、よくやりがちな失敗例

その1:障害者ができる業務を考えてしまう

障害者雇用の業務を切り出すときに考えてしまいがちなのが、「障害者ができる業務はなにか」と考えることです。TVやニュースでしか見たことや聞いたことのない障害者のイメージしかない中で、障害者ができる業務と言われても、なかなか考えつかず、苦労していることが多く見られます。

しかし、障害者と一言で言っても、障害者を指す人材のスキルや経歴は多種多様です。障害者ができる業務で考えるのではなく、会社、組織に必要とされる業務を切り出すことが大切です。

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その2:現時点の雇用率を達成することだけを考えている

障害者雇用は、今だけでなく、今後も定期的に障害者雇用率が上がっていくことが予想されますので、中長期的な視点から考えていくことが求められています。しかし、現在の障害者雇用率だけを見て、なんとかしようとする会社が多く見られます。

近視眼的な視点では、業務の切り出しをしても、◯人必要だから◯人分の業務をとりあえず考えるということになりがちです。しかし、このような場当たり的な業務の切り出しを行っていても、またすぐに障害者雇用率が上がり、その分の業務を考える必要が出てきてしまいます。

中長期的な視点から考えると、業務の切り出し方や、仕事の内容も変わってきます。そもそも労働集約的な業務は減りつつあり、コロナによって働き方が変化しており、リモートワークが一般的になっています。今までと同じような障害者の業務の切り出しをしていても、その業務自体が要らなくなる可能性も高くなっています。

その3:組織変更や、業務効率化などを考慮せずに組み立てを考えている

経営環境の変化は、スピードが早くなっています。それに伴い、組織変化や業務の効率化の対応も求められています。このような変化に対応できるような業務の組み立てをしていくことが必要です。

また、多くの企業では、業務の切り出しにあたっているのが担当者の場合が少なくありません。限られた業務を担当している人が業務を切り出しても、その人が知っている狭い範囲からの業務からしか考えることができません。このような場合には、もっと組織全体を見ている人が関わることが望ましいでしょう。

障害者雇用で業務がうまくいく企業には特徴がある

多くの企業で障害者雇用の業務が見つからないという声を聞きますが、「社内から新しい業務の依頼が次々と舞い込んでくる」企業もあります。そのような企業では、障害者雇用を社内全体の経営戦略や人材育成、業務の効率化なども含めて、全社的な課題として取り組んでいます。

例えば、車載通信、回路検査用コネクタ、電子機器用コネクタ、医療機器分野の微細精密加工メーカーの株式会社ヨコオでは、特例子会社設立を見据えたヨコオみらいサポートを今年4月に設立し、すでに仕事の依頼が多く、その要望に応えられていないほどだと言います。その理由について、ヨコオ専務の深川氏は、次のように話されています。

業務の創出が順調に進んでいる理由としては、障害者雇用専門会社のキーマンが全員、ヨコオ本体のベテランで本体業務を熟知し、ヨコオ本体のマネージャー・従業員と気心がしれた人間関係であることが大きいと思います。

それぞれのメンバーが今までの専門的な仕事で関わってきたこともあり、いろいろなところで相談があったり、アドバイスを求められることも多いので、そういう意味で特例子会社以外の繋がりがあることも影響していると思います。

引用:企業経営と人材活用~メーカーの強みを活かすヨコオの障害者雇用の取り組み~

障害者雇用は、障害者雇用という狭い範囲から考えていくのではなく、経営全体、組織全体を考えて進めていくことが大切です。このような捉え方をすることで、業務の切り出しも限定されたものでなく、本当に組織に取って必要なもの、貢献できるものを切り出すことができるのです。

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参考

企業経営と人材活用~メーカーの強みを活かすヨコオの障害者雇用の取り組み~

【障害者雇用】業務の切り出し方に役立つ3つのポイント

障害者雇用が進まない、社内理解を進めるためには何をすればよい?

【初めての人でもわかる】障害者雇用促進法の概要をわかりやすく解説

障害者雇用で採用した社員が迷惑に感じたときにできる3つのこと

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