【GBOの雇用後編】精神・発達社員が活躍するテレワーク3つのポイント

【GBOの雇用後編】精神・発達社員が活躍するテレワーク3つのポイント

2021年02月10日 | 企業の障害者雇用

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コロナ禍において、テレワークを導入する企業が増え、障がい者雇用を行っている会社の中でもテレワークをすでに導入していたり、これから導入することを検討している企業も多くなってきています。

そんな中、コロナ禍の中で、テレワークをスピーディーに取り入れて、働く場所は変わっても生産性を維持できている特例子会社があります。導入までにどのような準備をしたのか、社員の方への働きかけや、実際に運用してみて感じていることについてお聞きしました。

前編に引き続き、グリー株式会社の特例子会社グリービジネスオペレーションズ株式会社の経営企画室 マネージャー 竹内稔貴様からお話をうかがいました。

注)障害者雇用ドットコムでは、「社会モデル」の考え方を取り入れ、「障害」表記をしていますが、今回は、グリービジネスオペレーションズさんのポリシーに基づき「障がい」表記となっています。

特例子会社でテレワークを行なうと決断した時期や経緯

オフィスワークの全社員を対象にテレワーク導入したのは2020年4月でした。当社の業務にはゲームの開発環境にアクセスして品質テストを行ったり、グループ会社社員の個人情報を扱っていたりと、セキュリティ管理上のハードルがありました。そのためなかなか導入に踏み切れませんでしたが、このコロナ禍において社員の安全と会社経営の両面から再検討し、テレワークの導入を決断しました。

テレワークを行なうにあたり必要な環境や社員の働きかけ

ハード面の環境設備としては、PC、ネットワーク(VPN)、WEB会議システム(Zoom)、チャットツールなどです。また、自宅での業務環境を整備支援するためにオンラインオフィス支援一時金の支給も行いました。

ソフト面ではカウンセラー面談、産業医面談、支援員面談、上長との1on1面談などの各種面談をオンラインに全て移行し、社員個々の状態などをできる限り把握するように努めました。

当社では比較的円滑にテレワークに移行できたと考えておりますが、特別にテレワークだからと新しく実施した取り組みは実はそれほどありません。

テレワークは、今まで行ってきた取り組みをを実現するための環境をオンライン上で整え、速やかに移行する、このハードとソフトをオンラインにシンプルに移行することが大切なのだと思います。

テレワークを実際に行ってみてのメリットや課題に感じていること

テレワークに切り替え、一時的に生産性が落ちるかもと思ったのですが、実際はそのようなことはありませんでした。むしろ、全体的に業務における生産性はあがりました。

これは精神、発達障がいの社員に特有な部分もあると思うのですが、通勤ストレスがなくなることや、オフィス勤務における感覚過敏からくるストレスなどが極端に減ったことにより、働きやすくなったということが考えられます。

また、対面のときは口頭コミュニケーションが発生することが多々ありますが、テレワークではメールやチャットなどを使用した文字情報でのコミュニケーションが主流になります。これは聴覚情報よりも視覚情報優位(得意)な特性を持つ、当社の発達障がい社員においてはむしろ情報をキャッチしやすい環境となりました。この点においてはメリットとなったと思います。

課題としては、テレワーク勤務が長期化する中で、これからでてくるかもしれません。例えば会社全体のチームワークの低下などです。オフィス勤務しているときのランチや休憩時間での気軽なコミュニケーション機会がなくなり、それによる影響などはあると思うのでその対策が必要になってくると感じています。

テレワーク導入で企業にとってのメリットとは?

総じて言えることは社員の心身の状態が良くなったということです。当社は精神・発達の障がいを持つ社員がほとんどですが、彼らの多くがリアル出社の時に様々なストレスにさらされていました。

例えば、先にもお話ししたとおり、通勤時のストレス。騒音や混雑でのストレスを人一倍抱えやすい特性がありますから、出社するだけで相当な負荷があります。さらにオフィスでのストレス。オフィスではパーテーションを入れたり、イヤーマフを用意したり、様々なハード面での配慮も実施していますが、それでも感覚過敏特性のある社員にとっては周囲の社員のタイプ音や話し声、視野に歩いている社員が入り気になってしまったり、視線が気になってしまったり、様々なストレスがあります。

また、急に話し掛けられてそれに対応するというストレスも、テレワークでは一切なくなり、そういった面での負荷軽減というメリットは大きかったと思います。これは、勤怠率も業務稼働率も向上した結果からも証明されていると思います。

これらのストレス要因に対する配慮をオフィス勤務で行うことは大変ですが、テレワークを導入することで大部分を軽減することができます。

また、労働環境配慮面での設備投資が不要になるということもあるのではないでしょうか。実際当社では精神や発達の方たちの特性を配慮して、働くオフィス環境の設備や整備にかなり時間とコストを注いできました。

例えば、休憩室やマッサージルーム、個別ワーキングスペースや防音設備などです。これら様々な環境配慮に設備投資してきましたが、それがテレワークでは必要ありませんので、これから始めようという企業にはコスト面でのメリットも大きいのではないかと思います。

地理的な制限を受けずに、採用を進めることができることも、企業としてはメリットだと思います。いままではどうしても通勤や、そもそも面接を含め、採用にあたっての地理的な制限がありました。これがなくなるということは自社にとって必要な人材を広く募集することができるということなので、これも企業にとって非常に大きな点だと思います。

テレワークに対する社員の声

テレワークをはじめて、3か月が経過した頃に社員にアンケートをとりました。テレワーク勤務の継続を希望し、満足しているという社員の割合は7割という結果でした。残りの3割も週に1回程度は出社したいものの、基本はテレワーク希望という社員たちでした。つまり当社においてはほぼ全員テレワーク導入に賛成という結果になりました。

しかし、まったく不満や不安の声がないというわけではありません。一番上がってくるのは健康面での不安です。オフィス勤務のときは、通勤のために歩くなど多少なりとも体を動かす機会がありましたが、テレワークでは自発的に行わない限りは一日ほとんど動かずに終わってしまいます。テレワーク勤務開始以降は産業医や精神保健福祉士面談でも運動不足からくる健康上の不安に関する相談が増えました。

また、業務上のコミュニケーションについても不満はありました。当社ではテレワーク開始とあわせてWEB会議システムやビジネスチャットをコミュニケーションインフラツールとして導入したので、基本的な環境は整っているのですが、やはり業務のレクチャーなどをする上では実際にデスクで横に座り、画面を指さしながらレクチャーした方が教えやすいという声があります。

一方「WEB会議システムだと録画できるからメモを取る必要がなく、話に集中できるから良い!」という教わる側のメリットの声もありましたので、使う工夫の部分はあるのかと思います。


テレワーク時代に、社員に求める3つのこととは?

テレワークで働くために必要だなと感じているのは、「自己管理」「自律自走」「成長意欲」です。

「自己管理」には健康管理や生活管理なども含まれます。オフィス通勤の時と異なり、テレワークでは仕事と生活の物理的側面での明確な線引きがなくなります。そのためテレワークに則した、健康管理や生活管理などが求められてくることになります。通勤という時間的なロスがなくなったわけなので、意識的に運動を取り入れるなど新しい生活リズムやルールをつくるといいかもしれません。

次に「自律自走」です。テレワークではネットでつながっているとは言え、常時他の社員や上司の目の届く状態であるわけではありません。業務時間中に好きに休むこともできますし、手を抜こうと思えばできてしまいます。ただ業務にどう向き合って取り組んだのかが仕事の成果には必ず反映されます。それをしっかりと意識し、自分を律して、自分でどれくらいのパフォーマンスを出すのかを決めて走らなければならないと思います。

最後に「成長意欲」です。オフィス勤務の時ももちろんですが、テレワークにおいては自分が意識して、動かない限りは周囲との関係は希薄になり、得られる情報も減ってきてしまいます。そうなると新しい仕事に取り組むような機会が今まで以上に損なわれてしまい、成長するチャンスを逃してしまいます。そのようにならないよう自分から動き、仕事や会社生活から成長するチャンスを掴むように努力することが今まで以上に大切になってくると考えます。

当社には「能力を最大限に発揮でき、仕事を通じ自律的に成長し続けられる会社を創る」という企業ビジョンがあります。会社としては、テレワークにおいても仕事で活躍できるような機会や場所をしっかり準備していきますが、自身でも、生活管理や健康管理を含めてしっかりと自己管理し自律して成長できるようになって欲しいと思います。


20年、30年先を見据えた働き方を考える必要がある

コロナ禍において、テレワークの導入が促進され、多くの人たちの働き方が変わりました。おそらくコロナが収束してもこの働き方の変化がもとに戻るとは思われません。むしろテクノロジーの進化と比例して加速していくと思います。

今までの価値観を見直し、変化が生じることを前提にどこで働きたいかではなく、どのような働き方をしたいかで、先を見据えた考え方をしていく必要があると考えています。当社もその時、社員達が求める働き方ができるような会社になれるよう、積極的に変化&成長していきたいと思っています。

まとめ

グリーの特例子会社グリービジネスオペレーションズさんのテレワークの取り組みについてお話をうかがいました。

テレワークを導入して、全体的に業務における生産性はあがったことや、勤務場所がオンライン上に変わっただけで仕事自体には大きな変化はなく、テレワークの働き方は、むしろ社員の方にとって働きやすい環境になっている事実は、これから障がい者雇用でテレワークの導入を検討している企業の方にとって、大いに参考になると思います。

テレワークについてのメリットとしてあげられた点としては、社員の方にとっては、通勤時のストレスからの軽減や、口頭コミュニケーションからメールやチャットなどを使用した文字情報でのコミュニケーションにより情報がわかりやすくなったということです。

また、企業にとっては、オフィス環境を整えるコストを減らすことができることや、場所に関係なく新たな雇用の可能性もあるということは、現状の障がい者雇用で悩んでいる企業に新しい考え方を示唆するものにもなるでしょう。

ただ、それを実現するためには、社員に求める3つの点として「自己管理」「自律自走」「成長意欲」をはっきり伝えること、それを細やかな面談やサポート体制で支えていることがポイントになっていると感じました。

参考

【特例子会社事例:GBOの雇用 前編】障がい者雇用を戦略的に考える~特例子会社設立8年目で見えてきたこと~

障害者雇用のテレワークで整備しておくべき項目とそのポイント

【東京都・中小企業】障害者雇用のテレワークに活用できる助成金とは

障害者をテレワークで雇用する~業務のポイントと雇用の事例~

厚生労働省の進める障害者テレワーク(在宅勤務)とは?

障害者雇用のテレワーク・在宅就業障害で活用できる助成金

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