障害者トライアル雇用で就職することのメリットとは?

障害者トライアル雇用で就職することのメリットとは?

2021年02月5日 | 障害者枠で就活

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企業での障害者雇用が進んでいるとは言え、なかなか就職できないという声を聞くことがよくあります。企業は採用するときに、求める業務ができる経験やスキルがあるかを重視することが多く、働いた経験が少ない方にとってはハードルが高くなりがちです。

しかし、ここで紹介していくトライアル雇用を活用すると一定期間の試行雇用ができるので、企業のハードルが下がり、職場定着につながりやすい制度になっています。

トライアル雇用とはどのようなものなのか、また活用することのメリット、流れについて見ていきます。

トライアル雇用とは

「障害者トライアル雇用」とは、約3~6か月間(精神障害の方は6~12ヶ月間)の試行雇用を通じて、企業との間で相互理解を深め、お互いの不安を解消することで、障害のある方の継続雇用をめざす制度です。

トライアル雇用制度を活用できる人

トライアル雇用を活用できる人は、障害があり、以下の要件のいずれかに当てはまる人が対象です。

・これまでに働いたことのない職業に挑戦してみたい方
紹介日時点で、就労経験のない職業に就くことを希望してことが条件になります。

・ 離転職を繰り返し、長く働き続けられる職場を探している方
紹介日の前日から過去2年以内に、2回以上の離職や転職があることが条件になります。

・働いていない期間がしばらくあったが、再び就職しようと考えている方
紹介日の前日時点で離職期間が6か月以上が条件です。

・ 重度身体障害、重度知的障害、精神障害のうちいずれかのある方

※ 障害者手帳を所持していない場合でも、障害がある方であれば対象に含まれることがあります。 詳細は、ハローワークの窓口で確認してください。

障害者トライアル雇用を活用することのメリット

職場定着率が高い

障害者雇用トライアルを活用した人たちは、トライアル雇用後も、8割以上の方が継続雇用されています。

平成25年~27年の実績を見てみると、

平成25年 活用数3340人 継続雇用率85.2%
平成26年 活用数5058人 継続雇用率84.5%
平成27年 活用数5987人 継続雇用率85.5%

これを見ても、障害者トライアル雇用を活用している人数が増加しており、トライアル雇用をきっかけにして継続雇用される障害者の方が増え、トライアル雇用終了後にも定着していることがうかがえます。

また、1年後の定着率を見ると、8割近い人が職場定着をしています。一方で、トライアル雇用を活用していないと、1年後の定着率は6割を切っています。

出典:「障害者トライアル雇用」 のご案内(厚生労働省)

採用へのハードルが下がる

企業は、障害者を雇用するときに、本当に働き続けてもらえるのか、職場で活躍できるのかと考えます。そのため、企業で働く経験が少なかったり、応募する業務が未経験の場合には、応募しても企業側が採用を見送ることもよくあります。

しかし、トライアル雇用では、期間が決まっている雇用になるので、企業でもたとえ経験がなくても、試しに雇用してみようという気持ちになりやすくなります。これは、経験が少なかったり、新しい職種や業界にチャレンジする機会につながることになります。

また、今までの仕事の業務知識や実務経験よりも、これからのポテンシャルや意欲が判断基準になることが多く、企業側の採用基準のハードルも一般的な雇用よりも下がる傾向にあります。

仕事の不安を解消することができる

トライアル雇用を活用すると、仕事の不安を解消しやすくなります。

例えば、今まで経験したことのない初めての業務がうまくできるか心配だったり、職場での人間関係がうまくいかなかった経験がある人でも、約3~6か月間の試行雇用を通じて、企業との間で相互理解を深めることができるので、障害者枠で働きたい人にとっても、雇用する企業にとっても、お互いの不安を解消しやすくなります。

トライアル雇用の流れ

障害者雇用トライアル雇用の流れは、次のようになります。
1.企業が障害者トライアル雇用求人として、ハローワークに求人申し込み
2.求職者が、求人票に応募
3.求人希望があったときに、ハローワークから職業紹介の連絡
4.選考面接を実施
5.採用が決定すると、障害者トライアル雇用が開始
6.企業が実施計画書を作成
7.企業が実施計画書をハローワークに提出
8.障害者トライアル雇用が終了時に、継続雇用か、雇用期間満了かを決定

出典:「障害者トライアル雇用」のご案内」(厚生労働省)

トライアル雇用に応募したいと思ったら

1.トライアル雇用の求人票を探す
トライアル雇用にチャレンジしたいと思ったら、まずトライアル雇用の求人票を探しましょう。

2.企業と面接をする
ハローワークから求人をしている企業に連絡をとってもらい、面接を受けてください。トライアル雇用の選考に関しては、企業側に面接で行うことが依頼されています。書類選考でなかなか面接に行けない人でも、面接できますので、チャンスを活かしてください。

3.採用が決まると、トライアル雇用がスタート
採用が決まったら、約3~6か月間の有期雇用(精神障害の方は6~12ヶ月間)の雇用契約を締結します。トライアル雇用期間終了後、改めて継続雇用契約を締結します。

トライアル雇用で雇用継続した人の事例

トライアル雇用とジョブコーチで、働きやすい職場環境を実現

発達障害のある20代の方は、障害特性として、突発的な対応や、対人関係が苦手なところがあり、 得意なことと不得意の差が大きく、一般雇用で就職したものの退職してしまいました。

そこで、今回はトライアル雇用を活用することにしました。障害者求人への応募は初めてでしたが、自分の特性として、作業を正確に理解するまでに時間がかかることや、マイペースで、突発的な対応や対人関係が苦手なこと、 職場のルールやマナーの理解がしにくいことから、職場での配慮を希望したからです。

トライアル雇用期間中には、ジョブコーチ支援も入り、障害特性をふまえた業務指示をだしてもらうように環境を整えてもらうことができました。そのため、仕事の優先順位がわかりやすくなりました。職場のルールやマナーについてもアドバイスを受けることで、どのように接していいのかがわかるようになりました。

その結果、職場の受け入れ環境が整備され、配慮がされる職場で継続雇用されています。また、雇用後もジョブコーチが事業所を訪問して、職場定着をサポートしてくれています。

精神障害の受け入れがはじめての企業でも定着

統合失調症の30代の方は、障害特性として、記憶力や集中力が続かず、また、臨機応変な対応やマルチタスクの仕事に苦手さを感じていました。その結果、短期間で就職と退職を繰り返していました。

トライアル雇用期間中は、ハローワークの精神障害者雇用トータルサポーターと障害者就業・生活支援センターの職員がチーム支援を組んで、サポートをしてくれました。また、職場のキーパーソンを決めてもらうことにより、障害特性を理解してもらったり、一緒に業務を行ったり、面談やアドバイスをしてもらう機会をつくってもらうことができました。

企業側は、今までに精神障害者を雇用した経験がなく、どのような仕事ができるかわからないことを心配していましたが、サポートチームにより仕事を切り出すことができました。

また、職場では、障害特性について情報共有してもらい、休憩時間や通院日なども配慮してもらいながら、トライアル雇用終了後も事務職として働き続けています。

まとめ

障害者トライアル雇用で就職することのメリットについて見てきました。

トライアル雇用を活用すると一定期間の試行雇用ができるので、企業のハードルが下がり、職場定着につながりやすい制度になっています。企業に応募しても、書類選考で落ちてしまい、面接まで進めない・・・という方には、トライアル雇用で就職を目指すことができるかもしれません。

トライアル雇用にチャレンジしたいと思ったら、まずハローワークに行き、トライアル雇用の求人票を探してみましょう。

参考

「障害者枠でなかなか就職ができない」を解決する方法

応募しても不採用ばかり・・・、障害者雇用は本当に進んでいるのか

障害者枠で採用を目指す人は、コロナ禍の中でどう動く

【障害者枠で働く】ハローワークで就活~求職者マイページの活用方法~

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