Withコロナの障がい者雇用の働き方~テレワークで障がい者の可能性を引き出す~後編~

Withコロナの障がい者雇用の働き方~テレワークで障がい者の可能性を引き出す~後編~

2020年10月15日 | 企業の障害者雇用

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前編では、テレワークを活用して障がい者雇用を進めている企業、ヤマトシステム開発株式会社(以下、YSD)さんの取り組みについて見てきました。

部門の事業統合などを経て、新たな障がい者雇用への取り組みとして、テレワークの活用が進められてきました。その取り組みや実績から、障がい者雇用を行なう企業を対象とした、「障がい者の在宅勤務支援サービス」がスタートしています。

このサービスができた背景には、社内全体でテレワークの導入が進んでいたことが大きかったようです。

後編では、全社のテレワークの取り組みについてお聞きした後、「障がい者の在宅勤務支援サービス」について見ていきたいと思います。

前編はこちらから

注)障害者雇用ドットコムでは、「社会モデル」の考え方を取り入れ、「障害」表記をしていますが、今回は、ヤマトシステム開発株式会社さんのポリシーに基づき「障がい」表記となっています。

企業として、テレワークを進めることの意義

テレワークを進める企業が増えている一方で、まだまだテレワークが進んでいない企業もあります。テレワークを進めるために必要なことや、意識して行ったことについてお聞きしてみました。

全社的にテレワーク推進に取り組んだ理由は、2つあります。

まず1つ目は、24 時間 365 日安定稼働でシステムを支えることを意識し、通勤・移動時間を削減することで、効率よく働くことができるようにするためです。そして、2つ目は、働ける時間に制約のある方の定着という理由からです。

また、新しい働き方の推進、生産性の向上、ワークライフバランスの向上、コンプライアンス順守、BCP対策といった点にも対応できると考えています。

働き方が多様化する中で、通勤のストレスを減らす取り組みは必要と考え、コロナ禍になる数年前からすでに実施、定着していました。

テレワークを浸透させるために意識した3つのポイント

当初、2009年にテレワークを導入した際は、社内でのテレワークに対する認知が進んでおらず、セキュリティを担保した上で、モバイルワークができる体制を整えたものの浸透しませんでした。これを踏まえ、3つのことを意識した新しい取り組みに力を入れてきました。

その3つは、次の点です。

1.社員の声を活かす
実際にテレワークをおこなっての社員の声を活かせるようにアンケートを実施。でてきた意見は、業務の管理者へフィードバックし、ルール変更を柔軟に行った。

2.推進活動をおこなう
部門ごとにテレワークを導入する際、説明会やイベントを開催した。テレワークデイズを設けて、実際にテレワークを体験してもらうようにした。

3.世の中の変化に合わせた働き方であることを伝える
自然災がいや天候で出社できなかった場合でも、働くことができる体制づくりの大切さや、世の中の働き方が変化していることを伝えた。

障がい者雇用でもテレワークで雇用できる?

社内でテレワークが推進される中、YSDでは、障がい者雇用にも大きな変化が求められていました。

そこでは次のような課題がありました。

・ヤマトグループ内の事業編成にともない、雇用していた障がい者が別の会社に移ることで、障がい者の雇用率が低下し、障がい者雇用を新たに進める必要があった。

・一方で、身体障がい者を採用するためのコストが高く、受け入れ環境もが十分でない。

・人事部門内の軽作業を中心とした仕事内容では、障がい者の雇用人数に対する業務量が見込めないため、各部門でパソコンを操作して業務を行う人材として雇用を行なう必要がある。

そこで、障がい者雇用は、人事部がリードしながら、現場で事業推進する各部門が進めることに決まりました。受け入れ先の1つの部門となったITオペレーティングカンパニー部門でも、精神障がい者2名を雇用することになりましたが、残念ながら職継続して働いてもらうことはできませんでした。

試行錯誤をしながら、どのように雇用したらよいのかを検討し、テレワーク勤務での精神障がい者の採用を進めることになりました。そして、この事例を基に、障がい者雇用のノウハウを必要としている企業をサポートしたい思いになり、「障がい者の在宅勤務支援サービス」が生まれました。

具体的な「障がい者の在宅勤務支援サービス」の内容について見ていきたいと思います。

「障がい者の在宅勤務支援」の概要

「障がい者の在宅勤務支援サービス」は、企業の管理者の方を対象として、就労前の採用/業務切出し/体制構築支援から就労後の管理者支援などを行ない、企業と連携し安心の職場運営ができる環境づくりのサポートをしていくサービスです。

「障がい者の在宅勤務支援サービス」の対象となる企業

「障がい者の在宅勤務支援サービス」は、欲しい人材が採用できないと悩んでいる企業や、新たに障がい者雇用の取り組みをしたい、テレワークを通して障がい者雇用を進めたいと考えている企業にとって役立つと考えています。

例えば、首都圏では、障がい者雇用の採用が難しくなっています。今まで積極的に採用していた身体障がい者の採用が難しくなってきているため、精神障がい者への雇用にシフトしています。そこで、テレワークによって、通勤や対人コミュニケーションによるストレスを軽減し、在宅で働きたいという障がい者と企業をマッチングします。

実際に雇用する障がい者は、事務スキルはあるものの、通勤圏内に企業(職場)がないという地方在住の方や、職場で働く能力はあるものの、通勤やオフィスといった人混みが苦手な精神障がい者の方などが中心です。

また、コロナ禍の中で、出社して働くことが難しく自宅待機や休業せざるを得ない状況や、オフィスで働く人が減ったために、出社しても仕事量が足りないという状況も見られています。このような状況下で、テレワークに移行することで、業務を継続して行うことができます。

「障がい者の在宅勤務支援サービス」の内容

「障がい者の在宅勤務支援サービス」の内容は、以下のことが含まれます。

雇用前:業務設計・体制構築、システム提供
雇用:人材紹介・採用代行、雇用時初期研修/研修
雇用後:管理者支援(運用管理、ノウハウ提供)、定着支援(定着面談、キャリア支援)

参考:【障がい者雇用】テレワーク支援サービスのご提案(ヤマトシステム開発株式会社)

具体的には、テレワークを活用し、在宅勤務可能な環境を提供すること。また、体調やメンタル状況を把握できるツールなどの活用し、障がい者と管理者間のコミュニケーションを向上するためのツールを提供。業務管理などを中心に、採用~業務切り出し~運用体制維持の業務支援をおこないます。

導入までにかかる期間や費用

人材採用も含めて、最短だと約1~2ヶ月で導入が可能です。業務の設計にかかる時間により、導入までの期間が変わります。

費用は、初期費用、そして、管理者向けの体調、勤怠、業務管理のサポートなどの月額費用が必要です。

今後のテレワークを活用した障がい者雇用の可能性と今後の展望

最後に、今後のテレワークを活用した障がい者雇用の可能性と今後の展望についてお聞きしました。

YSD社内における今後の展望

本人の成長やスキルアップを考えた環境整備を進めていきます。仕事については、初年度は定量的なもの、2年目以降は定性的な仕事が中心です。また、「もっと成長したい」、「もっと働いて収入がほしい」といった社員の声もあるため、それらを反映できるようなキャリアプランや業務についても検討していく予定です。

そして、長く働きたいと思える制度や環境づくりを整えていきます。

現状では、テレワークという働き方のため、職場で顔を会わせる機会が少なく、帰属意識などが薄くなるため、仕事の前後には、朝礼や終礼などと行なうこと、会社の状況を伝えること、社内の取り組みについてもイントラサイトを通して知る機会を設けるなどの工夫をしています。

テレワークを通した働き方について

テレワークを通した障がい者雇用を行なうことで、物理的に離れていても、共に働ける会社をつくることができると感じています。

在宅で働きたい、スキルを活用したいという障がい者と、障がい者を戦力として雇用したいという企業をつなげ、在宅勤務ができる基盤やシステム、業務の切り出しや運用支援を通して、障がい者の働き方を変え、働く場を広げていくことを推進していきたいと思っています。

YSDの【障がい者雇用】テレワーク支援サービスについては、こちらから

テレワークを活用した障がい者支援

まとめ

YSDさんの会社としてのテレワークの取り組み、そして、テレワークが推進されることによってうまれた障がい者雇用のテレワークサービスについて見てきました。

社内では、10年以上前からテレワークが進められてきており、テレワークを受け入れる環境が整えられてきました。そして、その経験や実績が活かされ、YSD内の障がい者雇用がテレワークで取り組まれるきっかけともなっています。

このようなテレワークの取り組みは社会的にも評価され、第20回テレワーク推進賞を受賞しています。新しい取り組みを浸透させるためには、【テレワークを浸透させるために意識した3つのポイント】でもあげられていた地道な働きかけも必要となりますが、新しい働き方やサービスが誕生することの意義は大きいでしょう。

詳細は、こちらを参考にしてください。

参考:テレワーク活用による新しい働き方の推進

また、テレワークと言うと、限られた人の働き方というイメージがありましたが、ネット環境の整備やコロナ禍で、そのイメージは大きく変化しています。一方で、障がい者雇用で提案される仕事内容は、20年前の業務内容とほとんど変化していません。DX(デジタル・トランスフォーメーション)が進み、書類の電子化が進む中で、障がい者雇用の行う業務内容についても変わっていく必要があるかもしれません。このような多様な働き方が増えることによって、今、働けていない障がい者の方が活躍できる場が増えることにつながるといいなと感じます。

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