障害者雇用で活用できる就労支援機器にはどのようなものがあるのか~視覚・聴覚障害~

障害者雇用促進法の改正により、平成28年4月から障害者の雇用に際し、企業などの事業主に合理的配慮の提供が義務づけられ、事業主は障害者が職場で働く際に支障となる点を改善するための措置をとることが求められています。

企業における合理配慮に関しては下記を参考にしてください
↓  ↓  ↓
企業における障害者差別の禁止と合理的配慮の対応方法

 

この合理的配慮を示すために役立つ方法の1つが、就労支援機器です。就労支援機器とは、障害者が働く際の支障を改善し、就労しやすくするための機器です。具体的には視覚障害者を対象とした拡大読書器(コントラストを高めたり、写真などを拡大し見えやすく表示するもの)や、聴覚障害者を対象とした会議用拡聴器などがあります。

ここでは中央障害者雇用情報センターが行っている就労支援機器貸出事業や、障害者を雇用している現場で活用されることの多い就労支援機器について説明していきます。

就労支援機器の貸出が無料で行われている

中央障害者雇用情報センター(東京都墨田区)では、障害者の雇い入れ、雇用継続を考えていて、円滑な職務の遂行や職域拡大のために就労支援機器の導入を検討している事業主に対して、就労支援機器の無償貸出しを行っています。

機器を購入する前に、実際の職場における使い勝手を試すことができるため、「実際にどのような支援や機器が活用できるかがわかり助かった」、「障害のある社員が機器の導入により、円滑に業務を行えるようになった」などの評価を得ているようです。

対象となる事業主

障害者を雇用している、または雇用しようとしている事業主などです(国、地方公共体・独立行政法人などは除く)。平成29年度には211社の企業の利用実績があります。

機器の貸出期間

原則として6カ月以内
※ 雇用だけでなく、職場実習やトライアル雇用のときにも利用できます。

支援機器の貸出方法

1.申請書をメールまたは郵送にて提出

2.貸出し決定されると、決定内容を通知し、機器を配送します。

3.貸出しの終了・回収

貸出しの概要、対象機器、申請書類はこちらから
↓  ↓  ↓
支援機器の貸出しの概要、対象機器、申請書類

問合せ窓口

中央障害者雇用情報センター
〒130-0022
東京都墨田区江東橋2丁目19番12号
ハローワーク墨田5階
TEL 03-5638-2792
FAX 03-5638-2282
メール kiki@jeed.or.jp

就労支援機器の種類

どのような就労支援機器があるのか見ていきましょう。

視覚障害者用支援機器

●拡大読書器
<書類や写真などを拡大表示する機器>
・コントラストや色調の変更も可能なため、より見やすく調整することができます。
・活用シーンに合わせて卓上型、携帯型などを選択できます。

●画面拡大ソフト
<パソコン画面の文字や写真を拡大するソフト>
・色調変更やポインター、カーソルの強調などを調整することにより、見やすくなりま
す。

●画面読上げソフト
<パソコン画面の文字情報を音声で読み上げるソフト>
・画面拡大ソフトと併用することで、疲労の低減や作業効率の向上につながります。

●点字ディスプレイ
<パソコン画面の文字情報を点字ディスプレイ上に点字表記する機器>
・画面読上げソフトと併用することで、点字のみでなく音声と同時に認識できるため、疲労の低減や正確性の向上につながります。
・電子手帳としてスケジュール管理やデータ管理も行えます。

●活字音訳ソフト
<画像情報から文字情報(テキストデータ)を検出するソフト>
・画面読上げソフトと併用することにより、スキャナーで読み取った文書を読み上げることができます。

●視覚障害者向けワープロソフト:
すべての操作を音声でガイドし、視覚障害者が文書作成しやすいよう配慮されたワープロソフトです。拡大表示もできます。

聴覚障害者用支援機器

●対話支援システム
<聴覚障害者とのコミュニケーションを支援するスピーカーシステム>
・音の指向性(特定の方向に対する感度)を高めることなどにより、より聞きやすい音声を届けることができます。

●補聴システム(集音システム)
<マイク(送信機)が拾った音を直接、補聴器や人工内耳に直接届けるシステム>
・聞きたい音を大きくできるため、就労のあらゆる場面で有効に使用できます。
・伝えたい音を直接届けることができるため様々な場面で有効に使用できます。

●音声認識ソフト
<話した言葉をパソコン画面上に映し出すソフト>
・マイクを通して話した内容を、パソコン画面やスマートフォン、タブレットなどに表示することで、聴覚障害者とのコミュニケーションを円滑にします。

●電話関連機器
<電話につなげることで音量を増幅させることができる機器>
・聴覚障害者との電話でのやりとりをサポートします。
・音量が拡大し、明瞭度が増すため快適に電話ができます。

●屋内信号装置
<離れた場所にいる人に対して、警報や時報などを振動や光、文字などで伝えることができる装置>

●筆談支援機器:
<繰り返し使用できる筆談ボード>
・磁気式のものや暗い場所でも筆談できるよう発光するものもあります。
・筆談による意思疎通だけでなく、メモや簡単な連絡事項を書いてメッセージボードとして使用したり、お客様とのコミュニケーションに活用したりできます。

まとめ

中央障害者雇用情報センターでは就労支援機器貸出事業や、障害者を雇用している現場で活用されることの多い就労支援機器について説明してきました。

合理的配慮を示すために役立つ方法の1つが、就労支援機器の使用です。機器を使うことによって、障害による困難さが軽減されたり、業務やコミュニケーションが図りやすくなります。

中央障害者雇用情報センターでは就労支援機器の貸出を行っていますので、雇用する前からいくつかの機器を試したりすることができます。活用してみるとよいでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です