障害者雇用が進まない、社内理解を進めるためには何をすればよい?

障害者雇用が進まない、社内理解を進めるためには何をすればよい?

2022年10月31日 | 企業の障害者雇用

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障害者雇用が進まないのは、社内理解をうまく進めていないことが原因です。障害者雇用を進めるには、ステップに合わせて進めることが必要です。どんなに頑張って取り組んでも、進め方や方法が間違っていれば、うまくいくことはありません。

ここでは、社内理解を進めるためにどのようなステップを踏んでいくとよいのかについて解説していきます。

障害者雇用を進めるために必要なこととは?

企業が障害者雇用を進めていくためには、「組織として障害者を雇用していく」という意思決定をおこない、方針を立てることが大切です。また、実際に障害のある社員を受け入れ、指導役や同僚となる現場の協力も必要になります。ここができていないと、障害者採用ができても、職場定着することは難しいでしょう。

障害者雇用を進めていくためのステップについてみていきます。

ステップ1:組織として障害者雇用を進めるための方針を決める

障害者雇用は法律で法定雇用率が定められていますが、障害者雇用の取り組み方は、企業によって大きく異なります。障害者雇用率が未達成のため、障害者雇用率の達成を目標にしているところもあれば、障害の有無に関わりなく企業の人材として活躍してほしいと考えている企業もあります。このように会社が障害者雇用をどのように捉えて、取り組むのかについて、会社の方針を決めることが必要です。

ステップ2:社内における障害者理解の浸透

続いて、社内における障害者雇用の理解を深めることが必要です。社内で障害者雇用に対する理解がない状況を作ってしまうのは、社員が障害者雇用に対する不安を感じてしまうからです。障害特性や、障害者雇用でどのような業務に取り組んでいる人がいるのかなどを伝えていくとよいでしょう。

また、障害者が働きやすい環境を作っていくためにどのような配慮や対応をすればよいのかを知ると、安心してもらうことも多いです。

ステップ3:業務の内容検討、選定

障害者雇用を社内で取り組むことを伝えたら、実際にどのような業務を担ってもらうかを考えていきます。このときに大事なのは、障害者ができる業務を考えるのではなく、会社や組織に必要とされる業務を切り出すということです。

最近では、企業の働き方やDXやITの進歩により業務への取り組み方が大きく変化しています。障害者雇用のために無理やり切り出した業務は、すぐに淘汰されてしまうことも少なくありません。雇用する障害者の手を空かせないための業務の切り出しではなく、組織や企業に必要とされる業務を創出するようにしてください。

障害者雇用ドットコムでは、組織に必要な業務の切り出しのサポートができますので、業務の切り出しで悩んでいるようであれば、無料の個別相談にご相談ください。

ステップ4:採用計画、採用(実習、募集、採用)

業務が切り出せたら、それに合わせた採用を進めていきます。障害者雇用の場合、職場定着するために採用の前に実習を行うことや、トライアル雇用をすることをおすすめしています。特に、最近障害者雇用で増えている精神障害者の採用では、求める業務のスキルがなかったり、勤務時間に耐えられる体力がない、雇用しても短期間で離職するケースなどが多く見られます。実習を通して、本当に組織が求めている人材なのかを確認するようにしてください。

また、採用してから思っていたのと違うということを避けるために、合理的配慮については本人に確認していくことも必要です。採用時には、どのような配慮が必要なのか、企業で対応できるものなのかを検討しておくとよいでしょう。また、一緒に働く社員には、障害当事者の考えやプライバシーに配慮した上で、本人の意向を尊重しつつ、どこまで、何を、誰に伝えるかを話し合っておくようにしましょう。

ステップ5:職場定着

採用した後は、職場定着できるようにサポートしていきます。これは、障害者本人のサポートも必要ですが、一緒に働く社員へのサポートも同時に考えてください。

職場でトラブルがあった時の相談など不安解消の材料も共有することで、迎え入れる側の不安を和らげることができます。また、障害者雇用は組織として行うものですので、担当する社員への負担が大きくなりすぎていないか、注意を払う必要があります。また、何らかの問題や課題があるのであれば、早めに対応するほうが問題解決に繋がりやすくなります。

当事者社員に対しては、定期的に面談等の話を聴く場を設けるとよいでしょう。安定した雇用を継続するためには、信頼関係の構築が大切になります。定期的に本人の声を聴く面談の機会を作り、困っていることがないかを確認することで、早めに対応することができます。

本人から特別な申し出がない場合でも、話を聴いてくれる機会があることで、安心につながることもあります。現場担当者に任せきりにするのではなく、人事、現場、必要に応じて支援機関とも連携し、組織としてのサポート体制を整えましょう。

動画での解説はこちらから

まとめ

障害者雇用が進まない原因は、障害者雇用を進めるステップに合わせて進めていないからです。どんなに頑張って取り組んでも、進め方や方法が間違っていれば、うまくいくことはありません。この動画では、障害者雇用を進めていくためのステップについて解説してきました。

ステップは、次の5つです。

また、それぞれのステップについては、電子書籍「障害者雇用を成功させるための5つのステップ」で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

→ 「障害者雇用を成功させるための5つのステップ」

参考

【障害者雇用】職場で雇用への理解を深めるためにすべきこと

障害者雇用で一般社員や他の部署との関わり方をどうしたらよいか

【障害者雇用】業務の切り出し方に役立つ3つのポイント

障害者雇用がうまくいかない理由とは?こんな状況だと障害者採用できても定着しない

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