企業が取り組んでおきたい障害者のための災害対策

企業が取り組んでおきたい障害者のための災害対策

2020年07月13日 | 企業の障害者雇用

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毎年のように台風や地震などの自然災害について見聞きすることが多くなってきています。このような時に備えて、企業は事業を守るためにあらかじめ災害対策を行っておくことが必要です。

しかし、実際にどのように準備しておくとよいのでしょうか。ここでは、企業が行ってきたい障害者のための災害対策について見ていきます。

なぜ、企業は災害対策をしておくべきなのか

なぜ、企業は災害対策をしておくべきなのでしょうか。それは、あらかじめ対策を立てておき災害などのリスクに備えておけば、災害などによる事業の被害を最小限におさえることができますし、事業の早期復旧を図ることができるからです。また、なんと言っても、従業員の安全確保に役立ちます。これは、リスク管理にもつながります。

企業が災害対策を怠っていたことが原因で従業員に被害を与えてしまった場合、「安全配慮義務違反」として法的責任を問われ、損害賠償を従業員に支払う必要があります。

厚生労働省により安全配慮義務が記載されている労働契約法の第5条では、次のように安全配慮を払うべきことが示されています。

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

出典:労働契約法第5条

この法律では、労働契約に特段の根拠規定がなくても、労働契約上の付随義務として、安全配慮義務を当然負うということを規定しているもので、使用者である企業に安全配慮義務を負うことを示しています。

「必要な配慮」については、一律に定められたり、特例の措置を求めるものではありませんが、労働者の職種、仕事内容、労務提供場所などの状況に応じて必要な配慮が求められるものとなっています。

これは災害時においても必要なことで、予想できる災害などのリスクに関しては、できうる限りの対策を行うことが求められています。そのため、事業を様々なリスクから守るためにも災害対策を行っておくことができるでしょう。

BCP・防災マニュアルを策定する

まず、おこなうべきことは、BCP・防災マニュアルを作成することです。

BCP(事業継続計画)は、災害や事故などが起きた際に企業が被害を最小限に食い止めて、事業の継続や早期復旧を図るための計画のことです。「Business Continuity Plan」を略したもので、「事業継続計画」などと訳されています。

BCPを導入することは、事業をストップさせず、早期復旧させることができる、また、二次被害を防ぐことにつながります。現状では、BCPを義務付ける法律や条例はありませんが、会社の損失を抑えるために導入しておくことが大切だとされています。

BCP・防災マニュアルで、災害などのトラブル発生時の対応などを記載しておくことによって、想定できないような事態や、万が一のことが発生した際に従業員が適切に対処しやすくなるでしょう。また作成したBCP・防災マニュアルはただ作っておくだけではなく、従業員が理解し、それを活用できるように、定期的に教育・訓練を行っておくことも大切です。

災害や事故はいつ発生するのかわかりません。企業として対策しないまま被災などのトラブルに遭ってしまうと、十分な対応ができず、さらに従業員や顧客の生命を脅かすリスクを引き起こすこともあるのです。

事前に想定して、考えておくべきこと

想定されるリスクを考えることが必要です。自然災害や事故など、考えうるあらゆるリスクを想定することができるでしょう。
例えば、地震や風水害などの自然災害、火災、従業員の集団感染、機械の操作ミスや通信障害などのオペレーションリスク、重要情報の喪失や個人情報の漏洩などの情報セキュリティリスク、戦争やテロなどの政治・経済リスクなどが考えられます。そして、これらの事前想定を元にBCP・防災マニュアルを策定します。

また、同時にできる限りの災害対策を行っておくこともできるでしょう。例えば、コピー機など転倒する可能性があるOA機器を固定する、窓ガラスなどに飛散防止シートを貼る、火気使用設備の近くに可燃物を置かない、棚は壁につけ、つっぱり棒などで固定する、棚の上などに必要以上にものを置かない、非常食や水などの防災グッズを備蓄しておくなどです。

障害別に検討しておくとよい点

障害別に配慮しておくべき点も考えてみましょう。

例えば、杖や車いすを使用している人がいるのであれば、どのような支援が必要かを、本人に聞いておくとよいでしょう。また、サポートを行う人を決めておき、サポートする人には、動作の前に一声かけてから支援をおこなうことなどを伝えておくと、対応しやすくなるかもしれません。

視覚や聴覚に障害がある場合には、情報が伝わっていない可能性が起こり得るので、本人のそばに行き、周囲の状況、現在の状況を伝える必要があります。普段は、理解できることでも、緊急時には想定できないことも起こりうるので、特に聴覚の人がいる場合には、いくつかの情報手段、 身振り、口の動き、筆談、手話などで情報を伝えることを想定しておくとよいかもしれません。合わせて、情報を伝えるためのグッズなども準備しておくと便利です。

知的や精神に障害がある人の中には、混乱したり、動けなくなってしまう人もいます。ゆっくり、はっきり簡潔に話すことを心がけ、普段から接している人がサポートにつけるような体制を組んでおくとよいでしょう。

急に体に触られたり、手を引かれることをでパニックになる方もいますので、本人から腕や肩をつかんでもらうことも有効的なことがあります。どのような支援や対応が必要かを事前にしっておくと助けになることもあります。

災害が起こる時間をいくつかのパターンで考える

災害が起こる時間は、職場にいるときだけとは限りません。通勤時間や自宅にいるとき、外出しているときなども想定しておくことも重要です。もし、通勤途中などで、緊急時に適切な状況判断ができなかったりすると、身の危険にさらされる恐れがありますし、連絡を取りにくくなることも考えられます。

緊急時の連絡先の確認と、もし連絡が取れなくなった場合にどうするのかなども、考えておくことが必要です。もし、交通機関が止まって、連絡がとれないなどの状況になると、帰宅困難になることもあるからです。

まとめ

企業で行っておくべき障害者のための災害対策について、考えてきました。

最近は、自然災害が増えています。急に対応することが迫られると、対応が後手後手になってしまいますし、対応が遅かったり、まずかったりすると、危険に晒さらすことにもなりかねません。事前に準備しておくことは、リスク管理にもつながります。

準備できたことはマニュアルなどで示すことによって、従業員が適切に対処しやすくなります。また作成したマニュアルはただ作っておくだけではなく、従業員が理解し、それを活用できるように、定期的に教育・訓練を行っておくことも大切です。

一度、このようなことを想定して準備や考えたりすることによって、普段使っている交通機関や通勤経路において、避難時にどのようなルートを使うことができるのかなどを、意識しておくことができるでしょう。

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