障害者雇用で聴覚障害、視覚障害を雇用する~支援機器の活用~

障害者雇用で聴覚障害、視覚障害を雇用する~支援機器の活用~

2018年07月9日 | 障害別の特性・配慮

障害者雇用にすぐに役立つ無料動画をプレゼント!

期間限定で障害者雇用にすぐに役立つ無料講義をプレゼントしています。ぜひお役立てください。※こちらは、無料講義となっています。料金は必要ありません。

障害者雇用促進法の改正により、平成28年4月から障害者の雇用に際し、企業などの事業主に合理的配慮の提供が義務づけられ、事業主は障害者が職場で働く際に支障となる点を改善するための措置をとることが求められています。

この合理的配慮を示すために役立つ方法の1つが、就労支援機器です。就労支援機器とは、障害者が働く際の支障を改善し、就労しやすくするための機器です。具体的には視覚障害者を対象とした拡大読書器(コントラストを高めたり、写真などを拡大し見えやすく表示するもの)や、聴覚障害者を対象とした会議用拡聴器などがあります。

ここでは独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が行っている就労支援機器貸出事業や、障害者を雇用している現場で活用されることの多い就労支援機器について説明していきます。

就労支援機器の貸出が無料で行われている

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障害者の雇い入れ、雇用継続を考えていて、円滑な職務の遂行や職域拡大のために就労支援機器の導入を検討している事業主に対して、就労支援機器の無償貸出しを行っています。

機器を購入する前に、実際の職場における使い勝手を試すことができるため、「実際にどのような支援や機器が活用できるかがわかり助かった」、「障害のある社員が機器の導入により、円滑に業務を行えるようになった」などの評価を得ているようです。

対象となる事業主

障害者を雇用している、または雇用しようとしている事業主などです(国、地方公共体・独立行政法人などは除く)。平成29年度には211社の企業の利用実績があります。

機器の貸出期間

原則として6カ月以内
※ 雇用だけでなく、職場実習やトライアル雇用のときにも利用できます。

支援機器の貸出方法

1.申請書をメールまたは郵送にて提出

2.貸出し決定されると、決定内容を通知し、機器を配送します。

3.貸出しの終了・回収

詳細はこちらから
就労支援機器のページ(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)

就労支援機器の種類

どのような就労支援機器があるのか見ていきましょう。

視覚障害者用支援機器

●拡大読書器
<書類や写真などを拡大表示する機器>
・コントラストや色調の変更も可能なため、より見やすく調整することができます。
・活用シーンに合わせて卓上型、携帯型などを選択できます。

●画面拡大ソフト
<パソコン画面の文字や写真を拡大するソフト>
・色調変更やポインター、カーソルの強調などを調整することにより、見やすくなりま
す。

●画面読上げソフト
<パソコン画面の文字情報を音声で読み上げるソフト>
・画面拡大ソフトと併用することで、疲労の低減や作業効率の向上につながります。

●点字ディスプレイ
<パソコン画面の文字情報を点字ディスプレイ上に点字表記する機器>
・画面読上げソフトと併用することで、点字のみでなく音声と同時に認識できるため、疲労の低減や正確性の向上につながります。
・電子手帳としてスケジュール管理やデータ管理も行えます。

●活字音訳ソフト
<画像情報から文字情報(テキストデータ)を検出するソフト>
・画面読上げソフトと併用することにより、スキャナーで読み取った文書を読み上げることができます。

●視覚障害者向けワープロソフト:
すべての操作を音声でガイドし、視覚障害者が文書作成しやすいよう配慮されたワープロソフトです。拡大表示もできます。

聴覚障害者用支援機器

●対話支援システム
<聴覚障害者とのコミュニケーションを支援するスピーカーシステム>
・音の指向性(特定の方向に対する感度)を高めることなどにより、より聞きやすい音声を届けることができます。

●補聴システム(集音システム)
<マイク(送信機)が拾った音を直接、補聴器や人工内耳に直接届けるシステム>
・聞きたい音を大きくできるため、就労のあらゆる場面で有効に使用できます。
・伝えたい音を直接届けることができるため様々な場面で有効に使用できます。

●音声認識ソフト
<話した言葉をパソコン画面上に映し出すソフト>
・マイクを通して話した内容を、パソコン画面やスマートフォン、タブレットなどに表示することで、聴覚障害者とのコミュニケーションを円滑にします。

●電話関連機器
<電話につなげることで音量を増幅させることができる機器>
・聴覚障害者との電話でのやりとりをサポートします。
・音量が拡大し、明瞭度が増すため快適に電話ができます。

●屋内信号装置
<離れた場所にいる人に対して、警報や時報などを振動や光、文字などで伝えることができる装置>

●筆談支援機器:
<繰り返し使用できる筆談ボード>
・磁気式のものや暗い場所でも筆談できるよう発光するものもあります。
・筆談による意思疎通だけでなく、メモや簡単な連絡事項を書いてメッセージボードとして使用したり、お客様とのコミュニケーションに活用したりできます。

まとめ

高齢・障害・求職者雇用支援機構では就労支援機器貸出事業を行っています。貸し出しまでの手続きや、障害者を雇用している現場で活用されることの多い就労支援機器について見てきました。

合理的配慮を示すために役立つ方法の1つが、就労支援機器の使用です。機器を使うことによって、障害による困難さが軽減されたり、業務やコミュニケーションが図りやすくなります。

就労支援機器の導入を検討している事業主を対象に就労支援機器の無償貸出しが行われていますので、円滑な職務の遂行や職域拡大をしたい、職場で活用できるか試してみたいという場合には、機器を購入する前に活用することをおすすめします。

参考

企業における障害者差別の禁止と合理的配慮の対応方法

聴覚障害者と一緒に働くときに知っておきたいポイントとは?

職場改善好事例から見る聴覚障害の職場環境づくりでできるポイント

スポンサードリンク

障害者雇用にすぐに役立つ無料動画をプレゼント!

期間限定で障害者雇用にすぐに役立つ無料講義をプレゼントしています。ぜひお役立てください。

障害者雇用オンライン講座

今までなかった障害者雇用をゼロから学べるオンライン講座の内容を是非ご覧ください。

0コメント

コメントを提出

メールアドレスが公開されることはありません。

障害者雇用支援サービス

お客様の声

YouTube

Podcast 障害者雇用相談室

書籍

無料メルマガ【企業向け】

無料メルマガ【障害者枠で働く】