職場におけるジョブコーチ(職場適応援助者)に関する助成金について

職場におけるジョブコーチ(職場適応援助者)に関する助成金について

2017年12月8日 | 障害者雇用に関する法律・制度

障害者雇用にすぐに役立つ無料動画をプレゼント!

期間限定で障害者雇用にすぐに役立つ無料講義をプレゼントしています。ぜひお役立てください。※こちらは、無料講義となっています。料金は必要ありません。

ジョブコーチ(職場適応援助者)制度は、働く障害者のために、障害特性を踏まえた直接的で専門的な支援を行い、職場適応、定着を図ることを目的としています。

現在、ジョブコーチは、国のジョブコーチと地方自治体のジョブコーチがあります。ここでは、国のジョブコーチを支援する制度の助成金について説明しています。

地方自治体のジョブコーチでは、東京しごと財団の東京ジョブコーチ制度などがあります。それぞれの自治体によって、ジョブコーチを派遣したり、助成金制度をもうけていることもあるので、活用したい場合には、ハローワーク等に問合せてみるとよいでしょう。

国のジョブコーチ制度

国のジョブコーチ制度では、3種類のジョブコーチがいます。地域障害者職業センターの職員である配置型ジョブコーチ、障害者雇用安定奨励金制度に基づく訪問型ジョブコーチと企業在籍型ジョブコーチです。

それぞれのジョブコーチの特徴は、以下のとおりです。

配置型ジョブコーチ

地域障害者職業センターに配置されているジョブコーチです。就職等の困難性の高い障害者を重点的な支援対象として支援を行うこともありますが、訪問型ジョブコーチや企業在籍型ジョブコーチと連携し支援を行う場合もあります。

このようなケースの場合は、訪問型ジョブコーチや企業在籍型ジョブコーチが効果的・効率的な支援が行えるように、必要なアドバイスやサポートを行ないます。

訪問型ジョブコーチ

障害者の就労支援を行う社会福祉法人等に雇用されているジョブコーチです。高齢・障害・求職者雇用支援機構等が実施する訪問型職場適応援助者養成研修を修了していて、必要な相当程度の経験及び能力をもっていることが条件になります。

地域障害者職業センターが策定、または社会福祉法人等が作成し地域障害者職業センターが承認した支援計画に基づいたサポートを行ないます。

企業在籍型ジョブコーチ

障害者を雇用する企業に雇用されているジョブコーチです。機構等が実施している企業在籍型職場適応援助者養成研修を修了していることが条件になります。企業が作成して、地域障害者職業センターが承認した支援計画に基づいたサポートを行ないます。

このうち外部から来てもらうジョブコーチは、配置型ジョブコーチと訪問型ジョブコーチです。職場で配置型ジョブコーチや訪問型ジョブコーチによる支援を活用する時期や支援内容については、別のページで説明しています。本記事の最後にある【参考】の「ジョブコーチ(職場適応援助者)の資格取得と求められる役割」を参考にしてください。

障害者雇用安定奨励金制度

障害者雇用安定奨励金制度は、障害者を雇い入れるときに必要な援助や指導を行うスタッフを配置する事業主や、職場定着に困難を抱える障害者に対して、ジョブコーチ支援計画に基づく支援を行う事業主に対して助成するものです。障害者の職場適応・職場定着を図ることを目的につくられています。

障害者雇用安定奨励金の助成金は2つに分けられ、訪問型ジョブコーチによる障害者の職場適応の援助を行うことを助成する「訪問型職場適応援助促進助成金」と、企業在籍型ジョブコーチを配置して障害者の職場適応の援助を行うことを助成する「企業在籍型職場適応援助促進助成金」があります。

訪問型職場適応援助促進助成金の活用

支給条件

受給できるのは、次のすべての条件を満たす事業主です。

次の条件に該当する障害者の職場適応のために、地域障害者職業センターが作成、または承認したジョブコーチによる支援計画で必要と認められたサポートを、訪問型ジョブコーチを派遣した事業主に対して支払われます。

・身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者、または地域障害者職業センターが作成する職業リハビリテーション計画において、訪問型ジョブコーチによるサポートが必要であると認められる者のいずれかに該当する
・支援計画の開始日において65歳未満
・障害者総合支援法に基づく就労継続支援A型事業所における利用者として雇用される者でない

【訪問型ジョブコーチ】
訪問型ジョブコーチは、下記の条件を満たすことが必要です。
・訪問型職場適応援助者養成研修等の受講者であること
・障害者の就労支援に係る業務経験が1年以上ある者であること
・訪問型ジョブコーチとして活動する際に、労働災害に対応できる傷害保険等に加入していること
・国等の委託事業費から人件費が支払われていないこと

支援内容

対象障害者の職場適応を図るために、雇用する事業主からの依頼を受けて、支援計画に記載している以下のような内容のサポートを行ないます。

・支援計画の策定
・支援対象障害者に対する支援
・事業主に対する支援
・家族に対する支援

支給金額

助成金の支給額は、支援計画に基づいたものと養成研修の受講料に関するものがあります。

支援計画に基づいたもの

支援計画(最長で1年8か月以内(精神障害者は最長で2年8か月以内))に基づいて、支援を行った日数に、次の日額単価を掛けて算出された額が支給されます。

・1日の支援時間(移動時間を含む)の合計が4時間以上の日16,000円
・1日の支援時間(移動時間を含む)の合計が4時間未満の日8,000円

養成研修の受講料

訪問型職場適応援助者養成研修に関する受講料を事業主がすべて負担し、養成研修の修了後6か月以内に、初めて支援を実施した場合に、その受講料の1/2の額が支給されます。

企業在籍型職場適応援助促進助成金の活用

支給条件

受給できるのは、次のすべての条件を満たす事業主です。

次の条件に該当する障害者の職場適応のために、地域障害者職業センターが作成、または承認したジョブコーチによる支援計画で必要と認められたサポートを、企業在籍型ジョブコーチに行わせた事業主に対して支払われます。

・身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者、難治性疾患を有する者、高次脳機能障害のある者、または地域障害者職業センターが作成する職業リハビリテーション計画において、訪問型ジョブコーチによるサポートが必要であると認められる
・支援計画の開始日において65歳未満
・障害者総合支援法に基づく就労継続支援A型事業所における利用者として雇用される者でない

【企業在籍型ジョブコーチ】
企業在籍型ジョブコーチは、下記の条件を満たすことが必要です。
・雇用保険被保険者であること
・企業在籍型職場適応援助者養成研修等の受講者であること
・養成研修受講修了後、初めて支援を行う場合、地域障害者職業センターが指定するジョブコーチとともに支援を行うこと
・国等の委託事業費から人件費が支払われていないこと

支援内容

対象障害者の職場適応を図るために、雇用する事業主からの依頼を受けて、支援計画に記載している以下のような内容のサポートを行ないます。
・対象労働者と家族に対する支援
・事業所内の職場適応体制の確立に向けた調整
・関係機関との調整
・その他の支援(地域障害者職業センターが必要と認めて支援計画に含めた支援)

支給金額

助成金の支給額は、支援計画に基づいたものと養成研修の受講料に関するものがあります。

支援計画に基づいたもの

「支給額」に示す1人あたりの月額に、支援計画(最大で6か月以内)に基づく支援が実施された月数を乗じた額が支給されます。

【対象労働者が精神障害の場合】

【対象労働者が精神障害以外の場合】

養成研修の受講料

企業在籍型職場適応援助者養成研修に関する受講料を事業主がすべて負担し、養成研修の修了後6か月以内に、初めての支援を実施した場合に、その受講料の1/2の額が支給されます。

まとめ

ジョブコーチ(職場適応援助者)の助成金について説明してきました。

訪問型ジョブコーチによる障害者の職場適応の援助を行うことを助成する「訪問型職場適応援助促進助成金」と、企業在籍型ジョブコーチを配置して障害者の職場適応の援助を行うことを助成する「企業在籍型職場適応援助促進助成金」があります。

活用される場合には、支給条件や支援内容、支給額について定められていますので、該当するかどうかを確認してください。また、助成金の条件や支給額等については変更もありますので、実際に活用される場合には、再度確認を行ってください。

ジョブコーチの助成金の詳細については、こちらから
→ 障害者雇用安定助成金(障害者職場適応援助コース)

参考

【東京】障害者雇用をサポートしてくれる機関 その2

職場の中でジョブコーチを効果的に活用する時期と支援内容

ジョブコーチ(職場適応援助者)の資格取得と求められる役割

スポンサードリンク

障害者雇用にすぐに役立つ無料動画をプレゼント!

期間限定で障害者雇用にすぐに役立つ無料講義をプレゼントしています。ぜひお役立てください。

障害者雇用オンライン講座

今までなかった障害者雇用をゼロから学べるオンライン講座の内容を是非ご覧ください。

0コメント

コメントを提出

メールアドレスが公開されることはありません。

障害者雇用支援サービス

お客様の声

YouTube

Podcast 障害者雇用相談室

書籍

無料メルマガ【企業向け】

無料メルマガ【障害者枠で働く】