職場のメンタルヘルスを学んで自分を守るために知っておくべきこと

職場のメンタルヘルスを学んで自分を守るために知っておくべきこと

2017年10月16日 | 障害関連の情報

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近年の社会情勢、労働環境の急激な変化に伴い、多くの働く人が仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じているといわれています。

働く人の心の健康であるメンタルヘルスを維持して、誰もがいきいきと働ける職場づくりを実現するために、また、自分を守るためにメンタルヘルスやメンタルヘルスに関する法律を知っておくことは大切です。

メンタルヘルスとは

「メンタルヘルス」、それは「心の健康」のことです。身体の健康が大切なのはもちろん、心も元気であることは、仕事を進める上でも必要なことです。

このところの社会環境の変化等で、心の健康を維持するのも、難しい時代になってきています。雇用情勢の変化とともに、働く人の勤務形態や心理状態も変化を強いられて、多くの働く人が仕事や職業生活に関する強い不安、ストレス等を感じています。

メンタルヘルスの不調を訴える人が増えてきている背景には、雇用形態の多様化や成果主義の浸透、業務の質の変化や量の増大など企業を取り巻く環境の変化が指摘されています。

また、全国の精神障害等の労災請求件数、労災認定件数はともに増加傾向にあります。職場において、より積極的に心の健康の保持増進を図ることが重要な課題となっています。

しかし、メンタルヘルスチェックが取り入れられて、職場での取り組みが進んできてはいるものの、うつ病などのメンタルヘルス不調は病気のように、健康診断の数値で簡単に測れるものではありません。また、仕事だけでなく、生活面での変化や個人の悩みもあるとみられているなど、原因や症状も多様で捉えにくいということも見られます。

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メンタル不調の原因は過度のストレス

心の病気の原因として、多くの場合に「過度のストレス」が挙げられます。ストレスと人の心の関係は、よく風船を使って例えられます。風船は、外部の要因から圧力(ストレッサー)を受けると、中の空気が反発し、抵抗しようとします。この反発して抵抗する反応は、「ストレス反応」と呼ばれるものと同じです。

しかし、外部からの圧力が強ければ、風船は戻らなくなってしまいます。つまり人の心も、ストレッサーが強ければ、強いほど壊れてしまう、ということになります。また、風船はその材質や、中の物質によって、どの程度のストレッサーで元に戻らないのかが異なります。人も同様に、その人の個性や体調によって、耐えられるストレッサーのレベルが異なります。このストレッサーとストレス反応を総称して「ストレス」と呼びます。つまり、心の重荷になる物事や、気になること、不安になることなどを示すのが「ストレス」です。

ストレスは、人が生きていく上では、必ずあるものです。日常生活でも仕事でもストレスが全くない生活をすることは難しいでしょうし、仮にストレスがない生活を送れたとしても、それはきっととても物足りないものになってしまうでしょう。ストレスがまったくない状況では、適応力や成長することはないでしょうし、適切なストレスや緊張感があるからこそ、頑張れることも多いのではないでしょうか。

そのため、どのように上手にストレスとつきあっていくかが大切になってきます。ストレスを過度にためない、また、適度なストレスと上手に付き合っていくためには、自分のストレスに気づくことがひとつのポイントとなります。

ストレスによる不調や変化のサインの例としては、次のようなものがあります。

  • 残業・休日出勤が続き、ひどく疲れを感じる
  • 仕事のことを考えると、よく眠れない
  • ミスが多く、仕事が思うように進まない
  • 職場でのコミュニケーションがうまく取れなくなった

このようなストレスのサインを放っておくと、ストレス性の疾患等、治療が必要なレベルに達してしまう可能性もあります。サインに気づいた場合には早めに相談する、対処するなどの対応をとることが大切です。

メンタルヘルスに関する法律

職場のメンタルヘルスに関する主な法律を紹介します。

近年、厚生労働省では、メンタルヘルスに関する法令やガイドラインが発令、改正され、企業におけるメンタルヘルスケアが重要な課題とされています。そのためそれぞれの企業では、メンタルヘルスに関する法律などを遵守するために、内容を確認し、各職場の実態に即した形で積極的に取り組んでいます。

労働基準法

労働者が「健康で文化的な最低限度の生活」を営むことができるように使用者が守るべき最低限の基準を示したものが労働基準法です。労働基準法では、労使は、労働基準法で示された労働条件の基準を単に守るだけではなく、これを改善向上するように努めなければならないと定められています。(労働基準法第1条2項)

さらに労働基準法では、労働条件は、労使が対等の立場で決定すべきものであることが定められており、労使間で取り決めた労働協約や労働契約等は、これを遵守し、誠実に履行するよう義務付けられています。(労働基準法第2条)

労働安全衛生法

労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としています。事業主が、単にこの法律で定める労働災害防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて、職場における労働者の安全と健康を確保するよう定めています。

法律の中には、長時間労働者に対する面接指導等が盛り込まれています。(労働安全衛生法第66条の8)

また、平成27年12月1日に、労働者の心理的な負担の程度を把握するための医師、保健婦等による検査(ストレスチェック)の実施を事業者に義務付けました。ただし、従業員50人未満の事業場については、当分の間、努力義務となっています。

ストレスチェックを実施した場合には、事業者は、高ストレス者とされた労働者の申出に応じて医師による面接指導を実施し、その結果、医師の意見を聴いた上で、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮その他の適切な就業上の措置を講じなければならないとされています。(労働安全衛生法第66条の10)

労働者災害補償保険法 (労災保険)

労働者災害補償保険法は、労働者が業務上の事由や通勤が原因で怪我をしたり、病気にかかったり、不幸にも死亡したときなどに、国が事業主に代わって必要な給付等を行うこととしています。

職場のストレス等、心理的負荷による精神障害に係る労災認定について、厚生労働省は「心理的負荷による精神障害の認定基準(8頁参照)」を策定しています。

労働契約法

労働契約法第5 条では、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」として、使用者の労働者に対する安全配慮義務(健康配慮義務)を定めています。

労働者の利用する物的施設・機械、安全衛生を確保するための人的管理、労働者への健康配慮義務が含まれていると解されており、メンタルヘルス対策も使用者の安全配慮義務に含まれると解釈されています。

過労死等防止対策推進法

健康で充実して働き続ける社会を実現する観点から、過労死等防止対策推進法が平成26年11月1日に施行され、平成27年7月24日には、「過労死等の防止のための対策に関する大綱~過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ~」が閣議決定されました。

平成28年10月7日に、平成28年版過労死等防止対策白書が公表されています。過労死等防止対策白書は、過労死等防止対策推進法第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書で、過労死等の概要や政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況を取りまとめています。

とは言え、電通の新人社員が過労から自殺した事件は、記憶に新しいところです。法律があるから大丈夫ではなく、しっかりと自分のことを守ることが大切です。

動画の解説はこちらから

まとめ

近年の社会情勢、労働環境の急激な変化に伴い、多くの働く人が仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じています。働く人の心の健康であるメンタルヘルスを維持して、いきいきと働くために、また、自分を守るためにメンタルヘルスやメンタルヘルスに関する法律を知っておくことは大切です。

ストレスによる不調や変化のサインの例を知っておくことや、職場のメンタルヘルスに関する主な法律について知っておくことは、職場において働きやすい環境をつくるとともに自分を守る方策でもあります。

参考

メンタルヘルス不調者への休職から職場復帰までのステップ

メンタルヘルスの不調はどのようにして起こるのか?

障害者雇用におけるストレスチェック~実施方法と留意点~

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