ブログ一覧
障害者雇用は、組織の“成熟度”を映す鏡である― 進む企業と止まる企業を分ける“構造”の違い ―
障害者雇用についての相談を受けていると、企業ごとに“明確な差”が見えてきます。 同じ制度のもとで、同じ法改正に対応し、同じように人材確保に悩んでいるはずなのに、自然に進んでいく企業と、「何から手をつけていいかわからない」と立ち止まってしまう企業に分かれていきます。 これは、制度が複雑だからでしょうか。担当者の熱意が足りないからでしょうか。企業規模の違いでしょうか。実際の現場を見ていると、そうとも言い切れません。...
障害者雇用は、なぜ「難しいもの」になってしまったのか ─現場の戸惑いを生む前提の正体
J-WAVE「STEP ONE|ON THE EDGE」に出演しました J-WAVE「STEP ONE|ON THE EDGE」出演(2026年1月21日) テーマ:障がい者雇用の現状と問題点 制度改正や雇用率の推移といった数字を整理しながら、現場でなぜ戸惑いや判断の重さが解消されないのかを、「人の問題」ではなく「前提やマネジメント設計の問題」としてお話ししました。 障害者雇用を、特別な配慮や善意の話として切り分けるのではなく、多様な人が働く時代において、仕事や判断をどう設計するかという視点から整理しています。...
判断が止まる組織で起きていること|現場・人事・責任者のズレ
今回は、「なぜか決まらない」「進んでいない感じがする」そんな感覚について扱います。誰かが怠けているわけでも、判断力が足りないわけでもない。それでも止まってしまう。 その違和感を、人の問題として切り取るのではなく、組織の配置や役割の置き方として整理していくのが、この記事の目的です。 ここで行うのは、解決策の提示ではありません。判断の良し悪しを決めることでもありません。 ただ、現場・人事・責任者のあいだで、判断がどのように置かれているのか。あるいは、どこにも置かれていないのか。その全体像を、一度、落ち着いて見渡します。...
障害者雇用は「人」ではなく前提の問題だった|現場で判断が止まる理由
障害者雇用がうまくいかないとき、つい「人の問題」「対応の仕方の問題」と考えてしまいがちです。けれど、現場を見ていると、原因はそれだけではないように感じる場面が少なくありません。 企業、教育、就労支援、福祉、行政―立場は違っても、「どう判断すればいいのか分からない」という感覚は、どこか似ています。 このコラムでは、人や制度を責めるのではなく、前提や設計、時間の置き方に目を向けながら、障害者雇用をめぐる現場の迷いを整理していきます。 「変える」よりも「考え直したい」...
説明しているのに仕事ができない理由とは?職場で起きている変化
最近、職場でこんな場面に心当たりはないでしょうか。 説明はした。背景も目的も伝えた。その場では、相手も確かにうなずいていた。 それでも、仕事が前に進まない。次の一手が出てこない。こちらが想定していたよりも、ずっと手前で止まっているように見える。 「理解していないわけではなさそうなのに」 「納得もしていたはずなのに」 そんな違和感を覚える場面が、以前より増えているように感じます。 特定の誰かが急に変わったわけではありません。新しい人が入ったから、という話でもない。仕事を投げているわけでも、説明を省いているわけでもない。...
適応障害は「個人の問題」? 職場で起きる原因と企業が見直すべき視点
「急に休職や欠勤が増えた社員がいる」 「これまで真面目に働いていた人が、ある日突然、動けなくなってしまった」 こうした相談が、企業の人事部や管理職から多く寄せられるようになっています。 業務能力が著しく低かったわけでもなく、周囲との関係に大きなトラブルがあったようにも見えない。それにもかかわらず、出社が難しくなり、仕事を続けられなくなる──。 その背景として、近年よく耳にするようになったのが「適応障害」という言葉です。...
精神・発達障害者の職場対応完全ガイド|体調の波への実践マネジメント
精神障害のある社員との関わりに悩む人事・マネージャーが増えている背景と課題認識 近年、精神障害者の雇用が着実に進んでいます。 法定雇用率の引き上げや、企業におけるダイバーシティ推進の流れを受けて、多くの職場で精神障害・発達障害のある社員が働くようになり、人事部門や現場のマネージャーがその支援に関わるケースが増えてきました。 一方で、現場からは以下のような声も多く聞かれるようになっています。 「精神障害がある社員にどう接すればよいのかわからない」 「体調や業務の波にどう対応すればいいのか判断が難しい」...
障害者雇用の納付金はなぜ「1人月5万円」なのか? 法定雇用率・計算式・未達成のリスクまで専門家がやさしく解説
なぜ、いま“納付金”を正しく理解する必要がある理由 近年、「障害者雇用 納付金 5万円」や「障害者雇用 未達成 どうなる」といった検索が急増しています。 これは、人事担当者・経営者のあいだで、障害者雇用の法定雇用率が上がり続ける現状に対する不安が高まっていることを示しています。 とくに、人員構成が変わりやすい企業や、全国・多拠点に従業員を抱える企業では、 「うちは法定雇用率を達成できているのか?」 「もし未達成になったら、どれくらいの納付金を払うことになるのか?」 「納付金の計算方法がよく分からない…」...
“配慮が後づけ”になる理由─採用時点から始める障害者雇用のデザイン
ある企業から「現場での合理的配慮の対応」というテーマで研修の依頼を受けたときのことです。しかし、話をよく伺ってみると、課題の中心は“合理的配慮”ではなく、実は採用の段階にありました。 たとえば— 「雇ったけれど、思っていた仕事が合わなかった」 「支援体制を整えてから採用すべきだった」 「面接では問題なかったのに、現場では困っている」 こうしたケースは、決して珍しくありません。「現場でうまくいかない」のではなく、「採用時に理解の土台ができていなかった」ことが、後々のすれ違いや離職につながっているのです。...
“特別対応”から“組織の力”へ─障害者雇用が変えるマネジメントの未来
なぜ、障害者雇用を「特別対応」として扱うと組織が弱くなるのか 多くの企業では、障害者雇用を「法定対応」や「個別配慮」の延長線でとらえています。「雇用率を満たすこと」「合理的配慮を行うこと」これらはいずれも大切な取り組みですが、それが目的化すると、障害者雇用は“特別な人への特別な対応”として閉じた活動になりがちです。 こうした考え方のままでは、職場の構造はいつまでも「支援する側」と「支援される側」に分かれたままになります。そして、この構図は、無意識のうちに“上下”や“依存”の関係を生み、組織としての本来の力を弱めてしまいます。...




























