就労継続支援A型についてわかりやすく解説します

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2020年06月25日 | 障害者枠で働く

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就労継続支援A型は、障害者総合支援法にもとづいた福祉サービスの1つで、障害や難病がある人が、雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができるものです。一方、福祉サービスであるものの、障害者が雇用契約を結びながら働くことができるため、労働基準法などの労働関係法規等の適用を受ける労働者としても扱われます。

ここでは、就労継続支援A型とはどのような場所なのか、サービス内容や対象者、平均賃金や利用料などについて見ていきます。

就労継続支援A型とは?

就労継続支援A型事業とは、障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスの1つです。他にも、障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスには、就労継続支援B型事業や就労移行支援事業があります。

A型事業所の目的は、「企業等の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等の支援を行う」ものとなっています。

つまり、就労継続支援A型事業所では、雇用契約を結んで働くため、障害福祉サービスの1つではありますが、一般就労と同じく最低賃金額以上の給料が保障されることになります。また、雇用契約を結んで働くので、労働基準法などの労働関係法規等の適用を受ける「労働者」として扱われることになります。一方で、後ほど説明しますが、福祉サービスの一環となるので、利用料を支払う必要がある場合もあります。

一般就労と比べて異なる点は、一般就労に比べて比較的就労時間が短いことや、それにともなって給料が低くなるケースが多いということです。勤務形態は事業所ごとにより違いますが、1日の実働時間は4~7時間程度であることが多いようです。

どのような仕事をするのかは、A型事業所によって異なりますが、清掃や農作業、袋詰めやシール貼り、封入、ピッキング、梱包・出荷、仕分け・梱包、部品加工などの軽作業、喫茶店などの飲食関連、クリーニングなどが多くなっています。

就労継続支援A型のサービス内容とは?

一般企業に雇用されることが難しい障害者に対して、自立した日常生活及び社会生活が送れるように、次のようなサービスが提供されます。

・雇用契約に基づく就労機会の提供
・就労に必要な知識および能力の向上のために必要な訓練
・その他の必要な支援

また、就労継続支援A型を利用しながら、一般企業への就職を目指すことができます。

就労継続支援A型の対象者

就労継続支援A型は、原則18歳以上65歳未満で、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害や難病があり、次のような条件を満たすことによって、利用することができます。

・就労移行支援事業を利用したが、就職が決まらなかった。
・特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、就職が決まらなかった。
・企業等で働いた経験はあるが、現在、就職していない。

就労継続支援A型の平均賃金

平成30年度工賃(賃金)の実績について (厚生労働省)を見ると、月額76,887 円、時間給は846 円となっています。

厚生労働省では、定期的に就労継続支援A型B型の賃金を調査しており、平均給料は下記のように推移しています。

出典:平成30年度工賃(賃金)の実績について (厚生労働省)

就労継続支援A型の利用料

就労継続支援施設A型は賃金が支払われるものの、障害福祉サービスの1つのため、施設利用には利用料が発生することになります。利用料の自己負担額は、原則1割となっています。

しかし、生活保護を受給している世帯の方や、市町村民税が非課税の世帯の方は自己負担がありません。

また、前年度に働いていて収入と課税があったときには、課税額に応じ月の上限が定められています。具体的な利用料や細かな要件は自治体によって異なるので、詳しくは、住んでいる市区町村役所の障害担当に問い合わせるとよいでしょう。

就労継続支援A型を利用したい場合にはどうすればよいのか?

A型事業所を探す

就労継続支援A型の事業所を利用したいときに探す方法が、いくつかあります。

まず、1つ目は、ハローワークで紹介を受けるという方法です。ハローワークでは、A型事業所の求人票が出ていますので、ハローワークの職員に相談したり、インターネットで求人検索をするとよいでしょう。

また、医療機関に通っている場合であれば、主治医やクリニックのスタッフに相談することもできるでしょう。今までにクリニックと連携しているA型事業所があれば、紹介してもらえるかもしれません。

今は、ホームページを持っている事業所も多いので、「地域名」と「A型事業所」などのキーワードで検索することもできます。

自分に合うところかを確認する

興味をもったA型事業所が見つかったら、情報収集や見学をして、自分に合っているところかを確認しましょう。

ポイントとなる点は、仕事内容は自分に合っているか、事業所やスタッフの雰囲気、給料などです。仕事内容は、事業所によってさまざまです。事務補助や軽作業と一言でいっても、内容はいろいろありますので、自分のスキルや体力と合っているのかを見極めることが大切です。実習させてもらえることもありますので、試してみるとよいかもしれません。

また、事業所やスタッフの雰囲気なども見ることができます。とても忙しそうな雰囲気のところもありますし、少しゆったりめのペースのところもありますので、実際に見てから判断することも大切です。

動画の解説はこちらから

まとめ

就労継続支援A型事業所が、どのようなところなのかについて、説明してきました。

A型事業所は、障害者総合支援法にもとづいた福祉サービスの1つで、障害や難病がある人が、雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができるものです。一方、福祉サービスであるものの、障害者が雇用契約を結びながら働くこともできます。

もし、A型事業所で働きたいと思ったら、情報収集や見学をして、自分に合っているところかを、ぜひ確認しましょう。ポイントとしては、仕事内容は自分に合っているか、事業所やスタッフの雰囲気、給料などを見るようにしましょう。

参考

【障害者総合支援法】就労継続支援事業と就労移行支援事業の概要と対象者

【障害者福祉サービス】就労継続事業A型とB型の違いとは?

障害福祉サービスとは?障害者雇用担当者が知っておきたい概要

今後の障害福祉計画は?2021年からの基本指針から考える障害者就労

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